イベントECサイト運営のリンクバル、コロナ後の事業回復に期待!

 machiconジャパン(街コン・ジャパン)を中心にイベントECサイトを運営しているリンクバル(LINKBAL)。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言などにより運営しているECサイト上のイベント件数が減少。その結果、売上高は前年比の△47.5%減の大幅な減少となった。しかしながら、なんとか営業黒字で乗り切ったリンクバル。良好な財務体質と利益率の高いビジネスモデルでコロナ後の事業回復と株価上昇に期待したい。

■基本情報(2021年1月22日時点)

  • 株価:295円(10年来高値:1,765円)
  • 時価総額:58億円
  • 予想PER:未定
  • PBR:2.66倍
  • 予想配当利回り:未定(これまで配当ゼロ)
  • 自己資本比率:91.2%
  • 会計基準:日本基準

■リンクバルの業績は?

 リンクバルの2020年9月期の売上高は14.3億円(前年比△47.5%減)、営業利益0.5億円(前年比△95.1%減)の大幅な減収減益となった。新型コロナウイルスの影響により街コン・婚活パーティーなどのイベント自体の開催が激減し、リンクバルの運営するmachiconジャパンの掲載イベント数も大幅に減っている。しかしながら、注目すべき点は売上高がほぼ半分になったものの、リンクバルは営業黒字で切り抜けた点だ。リンクバルの売上総利益率は+92.4%と非常に高く、なんとか販管費をカバーすることができた。

■リンクバルの事業モデルは?

 リンクバルの主力事業は、イベントECサイト運営サービスである「machiconジャパン」だ。全体の約85%の売上高を占める。イベント開催企業からの送客手数料や広告料などを徴収するプラットフォーム事業を展開している。飲食店掲載のプラットフォームであればホットペッパーグルメ(リクルート)、ぐるなび、Rettyなど。そのイベント掲載版を運営しているのがリンクバルだ。

 「machiconジャパン」では、リンクバル自身でイベントを開催するケースもあるものの、他のイベント開催企業が主催するほうが圧倒的に多い。 もう一つはWebサイト運営サービスである「KOIGAKU」「Couplink」などのサイト運営だ。主に広告料が収入で売上高の約15%を占めている。

■リンクバルの「machiconジャパン」とは?

 リンクバルの運営する「machiconジャパン」とは、全国・オンラインで出会いのイベントを掲載している。自社が主催するよりも、イベント開催企業が「machiconジャパン」に婚活パーティーなどを掲載して参加者を募集している。競合他社としては婚活支援のオーネット(Onet)、パートナーエージェント、IBJ、そしてマッチングアプリを運営しているOmiai(ネットマーケティング)、with(イグニス)など、そして、イベント掲載サイトとしては非上場であるが「街コンまとめ」(オリノス)、OMICALE(オミカレ)などだ。

■リンクバルの株価の行方は?

 リンクバルの株価推移をみると、一度、大きな上昇トレンドは終わっている。2018年12月に上場来高値を付けてから下落トレンドがつづき、ようやくヨコヨコの株価推移になってきた。2019年10月~2020年9月の会計期間はリンクバルにとって最悪の事業年度となった。しかしながら、リンクバルは緊急事態宣言を含め外出自粛の雰囲気が盛り上がったものの、なんとか営業黒字で乗り切った。

 リンクバルは収益性が高く、赤字になりにくいビジネスモデルを築いている。正直、いま以上に収益が悪化することはないだろう。リンクバルが再び上昇トレンドに「いつ」突入するかわからないものの、将来の上昇に備えて少しずつ保有してもよいかもしれない。新型コロナウイルスの感染の話題が少なくなった時には大きく上昇している可能性は十分ある。

(画像4)リンクバルの株価推移

以 上

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