freee会計(法人、個人事業主向け)、人事労務、契約書などクラウドサービスを提供しているfreee(フリー)。オンプレミスからクラウドに会計ソフトが移行し、その波に乗り、奉行シリーズ、マネーフォワードなどと並び、クラウドソフトの領域で一気に成長しているITサービス企業。年間売上高が300億円超える規模感になっても成長性は前年比+30%近い。今後の株価と業績はどうなるのか?
会計クラウドのfreee(フリー)、赤字継続も想定内、成長重視継続!
クラウド会計のfreee(フリー)、成長速度は変わらず、上場来高値更新!
クラウド会計のfreee(フリー)、1.2兆円市場を攻める!継続課金売上高比率は90%超
■基本情報(2025年8月8日時点)
- 株価:3,955円(10年来高値:12,910円)
- 時価総額:2,358億円
- 予想PER:196倍
- PBR:12.66倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:38.6%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:7,270人(2024年6月30日時点)
- 事業価値:2,110億円
■freeeの業績は?
freeeの2025年6月期の第三四半期の売上高は238億円(前年比+29.5%)、営業利益21.1億円(前年は△63億円)の増収黒字転換となった。freeeの売上総利益率は+82.8%(前年同期は+82.3%)と高い。
freeeの売上総利益は前年の151億円→197億円と+46億円の増加、販管費は前年の214億円→176億円と△38億円の減少となり、営業利益は+84億円のプラスとなる21億円(前年同期は△63億円)となった。
販管費の内訳をみると、研究開発費が61億円→32億円と△29億円のマイナス、販促費は129億円→122億円と△7億円のマイナス、管理費は24億円→22億円と△2億円のマイナスとなった。
2025年6月期からソフトウェアの会計処理を変更して資産計上を始めたため、1年目はその影響が大きくでている。そのため、B/Sをみると、前年にはなかったソフトウェア関係の残高が28億円計上されている。
■freeeの事業状況は?
freeeの事業状況は順調だ。サブスクリプションモデルの事業のため、毎月売上高が積み上がっていき、12カ月平均解約率は全体で1.2%と低い。法人にかぎると0.6%と更に低い。課金ユーザは62.4万となり、法人社数は22.3万社となった。サブスクリプションのストック収益比率は90%と高い。
freeeは2024年12月2日から価格改定し、一部のプランで10%~15%くらいの値上げを実施している。 その影響でユーザ数の伸びよりも売上高の伸びが大きく高くなっている。サブスクリプションモデルの企業でよくあることだが、解約率の低いサービスであれば顧客は値上げを受け入れざる得ない状況になっている。
■freeeの株価推移は?
freeeの時価総額は約2,350億円。一時は6,000億円を超える時価総額だったものの、コロナ禍での反動でバブル状態の株価になったと言えるだろう。現在の株価(時価総額)は将来的な成長性を織り込み、なだらかに上昇している良いトレンドだ。
競合のマネーフォワードは売上高500億円を超え、freeeにだいぶリードしている状況。マネーフォワードの時価総額は3,460億円と時価総額でも一歩リードされている。
AIバックオフィスカンパニーのマネーフォワード、堅調な成長つづく!

以 上