レベニューシェア型のマーケティング支援のブリーチ、黒字予想が赤字に!

 レベニューシェア型の報酬モデルでマーケティング支援するブリーチ(BLEACH)。2023年7月5日に東証グロースに上場。2024年2月14日に当初の業績予想から大幅に下方修正。結果、営業利益は約25億円ほど下方修正し、株価は大きく下落している。ブリーチの今後の業績と株価はどうなるのか?

■基本情報(2024年2月22日時点)

  • 株価:361円(10年来高値:1,658円)
  • 時価総額:92億円
  • 予想PER:ー(赤字予想)
  • PBR:0.94倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:69.7%
  • 会計基準:日本基準

■ブリーチの業績は?

 ブリーチの2024年6月期の第二四半期の売上高は74.3億円、営業利益38百万円。ブリーチの売上総利益率は+11.8%、営業利益率は+0.5%と低い。ブリーチの売上総利益は8.8億円、販管費は8.4億円で結果として営業利益は+38百万円。

 株主が期待していた利益計画と大きく異なり、株価は暴落している。まだ上場してから約半年しか経過していないものの、上場来高値から4分の1くらいまで株価は下落。個人投資家からは不満の声が聞こえる。

■ブリーチの事業内容は?

 ブリーチは自社の負担でマーケティング(特に広告)をして、その利益のレベニューシェアをする独特のマーケティング支援会社だ。シェアリング型統合マーケティング事業と呼んでいる。現在のコア商材数は13商材。マーケターの人数は74人。商材としては、美容サロン、金融、健康食品、育毛剤などを扱っている。2023年3月末時点で131社と契約を締結している。ターゲットは中堅中小企業だ。

 独自のデータを活用して、戦略の構築、アドバイス、広告制作などを内製化している。攻めのDXと呼んでいる。初期費用を顧客から一切受領せず、自社で費用負担してマーケティングするのが特徴。いわゆる、アフィリエイト事業に似た形であるが、ブリーチによると自社でマーケティング支援機能を確立しているのでアフィリエイトではない、とコメントしている。

■ブリーチの沿革は?

 ブリーチは2007年4月に大平社長が個人事業としてウェブ集客事業をスタートしたのが始まり。2010年4月に法人化。2023年4月30日時点の従業員数は94名、平均年齢27.4歳、平均年収は711万円。

 2023年6月期の第三四半期の取引の約70%は株式会社アール(広告代理店)を通しており、86億円を経由している。

■ブリーチの財務状況は?

 ブリーチの2023年12月31日時点の財務諸表をみると、現預金は114億円、売掛金11.8億円。負債をみると、有利子負債は約28億円。そのほかに目立った負債はない。財務的にはきわめて健全だ。

 ブリーチは2023年7月5日に東証グロースに上場。上場時の初値は1,603円で時価総額は402億円(現在は約90億円)。上場時に約68億円を市場から調達している。レベニューシェア型のため、いかの効率よく広告を投入するかがポイントだ。うまくいくと、大きなリターンを得るだろう。

■ブリーチの株価推移は?

 ブリーチの時価総額は約90億円。上場時から投資した人はほぼすべて損をしている株価だ。ほとんど利益がでていないものの、広告宣伝費のコントロール次第では大きく利益は出る可能性がある。

(画像1)ブリーチの株価推移

以 上

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