低成長?株価が上がらない「エニタイムフィットネス」のFFJ、今後の行方は?

 24時間のマシン専門のフィットネスクラブ「エニタイムフィットネス」を展開しているFast Fitness Japan(以下、FFJ)。「エニタイムフィットネス」は世界No.1のフィットネスジムで、FFJはアメリカ本部より日本におけるマスター・フランチャイズ契約を締結していて、日本で独占的に「エニタイムフィットネス」を展開している。店舗は増加しているものの、利益成長が鈍化していて株価もさえない。

堅調な成長の「エニタイムフィットネス」、高い成長性と収益力!(2022年2月20日投稿)

24時間マシンジム特化の「エニタイムフィットネス」、Fast Fitness Japanの業績と株価の行方は?(2021年4月18日投稿)

■基本情報(2024年2月22日時点)

  • 株価:960円(10年来高値:5,458円)
  • 時価総額:180億円
  • 予想PER:11.2倍
  • PBR:1.41倍
  • 予想配当利回り:2.6%
  • 自己資本比率:59.8%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:2,738人(2023年3月31日時点)

■FFJの業績は?

 FFJの2024年3月期の第三四半期の売上高は118億円(前年比+7.0%増)、営業利益は28.6億円(前年比+8.1%増)の増収増益。FFJの売上総利益率は+46.5%(前年は+43.5%)、営業利益率は+24.2%(前年は+24.0%)。

 FFJの売上総利益は前年の48.0億円→54.9億円と+6.9億円の増加、販管費は前年の21.5億円→26.3億円と+4.8億円の増加となり、営業利益は+2.1億円の増加となった。

■FFJの事業状況は?

 FFJの売上内訳をみると、フランチャイズチェーンからのロイヤリティ収入が31.5億円(全体の26.7%)、直営店舗会費が67.7億円(全体の57.3%)となっている。「エニタイムフィットネス」の会員数は2023年12月末時点で80.7万人。店舗数は1,115店舗。着実に成長している。

 FFJの最近の出店形態をみると、空港、ホテル、病院、駅ビル、公園、大学など、これまでの出店とは異なり、新しい領域にチャレンジしている。

■「The Bar Method」のマスターフランチャイズ

 FFJは2024年10月頃にバレエのバーを使用した高反復・低刺激の負荷トレーニングを展開する「The Bar Method」を展開する予定だ。あたらしいビジネスのため、日本で定着するか、未知数の部分が多い。誰をターゲットとするか?

■中期経営計画は?

 FFJの中計をみると、2026年3月期に売上高195億円、営業利益34億円を目指す。2025年3月期は成長投資を実施するため、営業利益は減益となる見込みだ。これが株価が上がらない要因の1つかもしれない。

■FFJの財務状況は?

 FFJの2023年12月31日時点の財務諸表をみると、現預金は100億円、有形固定資産は60億円、敷金・保証金は15億円。負債をみると、有利子負債は35億円、契約負債(前受金)は18億円となっている。財務的には極めて健全だ。

■FFJの株価推移は?

 FFJの時価総額は約180億円。右肩さがりの株価チャートになっている。株価指標的には割安だ。ただ、いつ上昇するかがまったくわからず、ここから数年低迷する可能性もある。しかしながら、株価はいずれは上昇していくだろう。

(画像1)FFJの株価推移

以 上

 

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