堅調な成長の「エニタイムフィットネス」、高い成長性と収益力!

 24時間のマシン専門のフィットネスクラブ「エニタイムフィットネス」を展開しているFast Fitness Japan(以下、FFJ)。FFJは新型コロナウイルスで一時、業績が落ち込んだものの、コロナ禍でも堅調に会員数を回復している。総合スポーツクラブとくらべて、会員の年齢が大幅に若く、今後の成長が期待できる。FFJの業績と株価の行方はどうなるのか?

24時間マシンジム特化の「エニタイムフィットネス」、Fast Fitness Japanの業績と株価の行方は?(2021年4月18日投稿)

■基本情報(2022年2月18日時点)

  • 株価:1,832円(10年来高値:5,458円)
  • 時価総額:343億円
  • 予想PER:31.1倍
  • PBR:3.62倍
  • 予想配当利回り:0.6%
  • 自己資本比率:44.5%
  • 会計基準:日本基準

■FFJの業績は?

 FFJの2022年3月期の第三四半期の売上高は96.1億円(前年同期比+20.4%増)、営業利益は23.1億円(前年同期比+52.0%増)の増収増益。FFJの売上総利益率は+43.2%(前年同期は+40.3%)、営業利益率は+24.0%(前年同期は+19.0%)と好調だ。

 新型コロナウイルスで2020年3~6月に会員数が落ち込んだものの、現在はコロナ禍前を超える62.2万人の会員まで回復(2020年3月末は58.2万人、2020年6月末は51.9万人と落ち込んだ)。店舗数はフランチャイズを中心に増加を続けており、975店舗(直営店162店舗、FC店813店舗)まで拡大している。

■期待されるFC店舗からの事業譲受!

 2022年2月14日の決算発表と同時に、連結子会社のAFJ Projectが株式会社ドゥワークから33店舗の「エニタイムフィットネス」を譲受する基本合意書を締結したと発表。ドゥワークは「エニタイムフィットネス」35店舗を経営しているメガフランチャイジーで、そのうち33店舗を譲渡する方向で調整中だ。

 FFJ自体の直営店数は162店舗で約20%の店舗数が増加する見通し。オーガニックでの成長に加えて、事業譲受分の成長を加えると2023年3月期は大幅な成長になることが予想される。対象の事業の業績は2021年8月期の33店舗ベースで売上高19.8億円、売上総利益17.4億円、営業利益3.2億円だ。売上総利益率が+88%と高すぎ点が気になるが、FFJへのロイヤリティがなくなると、営業利益はもっと増えるはず。

 心配されるのはドゥワークからいくらで購入するのかという点だ。FFJは設備投資型のビジネスモデルのため、有利子負債が約70億円ある。対象の33店舗の営業利益が年間3.2億円のため、15~25倍の48億円~80億円での買収になるのではないだろうか。そうなると、第三者割当増資などの可能性もあり、最悪は行使価額修正条項付新株予約権(MSワラント)となると株価は短期的に大きく下がる可能性はありえる。

■FFJの売上構成は?

 FFJの売上構成は約60%は直営店の売上高、約35%はFC店舗からのロイヤリティなどが占める。おそらく、FC店舗からのロイヤリティは利益率が高く、ドゥワークからの事業譲受により売上高は増えるものの、利益率が大きく下がる可能性がある点に注意が必要だ。

■FFJの株価推移は?

 FFJの時価総額は約340億円。上場来高値から3分の1くらいのレベルまで株価は下落。上場来最安値を更新している。FFJの成長性や収益性を考えると割安感はあるものの、株式の需給はそれほど良くない。保有している人はほぼ全員含み損の状態。

FFJのキャッシュフローをみると、有利子負債の返済や固定資産の取得など設備投資もあり、配当性向が上がってくるのは、かなり先だろう。FFJ自体は日本国内で3,000店舗の出店余地があると見ており、現時点でFC店を含めて約1,000店舗出店している。都市部では24時間のマシン特化のジムはニーズがあるものの、地方都市の場合は、どこまでニーズがあるのか?

 FFJは広告宣伝費をそれほど使っておらず、2021年3月期は販管費22.4億円のうち、広告宣伝費は1.7億円のみ。主には人件費関係が約6.5億円、支払手数料が3.2億円など。

 競合他社の総合スポーツクラブのセントラル(売上高:420億円)、ルネサンス(売上高:370億円)、コナミスポーツ、カーブスなどあるものの、顧客層が異なるため、FFJが3,000店舗を目指すことができるか悩ましい点がある。カーブスのようにスポーツクラブで稼ぐのではなく、プロテインなどの定期販売で収益の柱を立てても面白いかもしれない。

(画像1)FFJの株価推移、上場来安値を更新

以 上

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