首・肩こりに効く磁気ネックレスのコラントッテ、利益率の高いビジネスモデル!

 首や肩のコリに効く磁器ネックレスの「コラントッテTAOシリーズ」を中心に医療機器や日用品雑貨の製造・販売を行っているコラントッテ(Colantotte)。1997年10月設立のこの分野では歴史ある企業。従業員数は88名。コラントッテの磁気ネックセスはAmazonなどのネット通販でも購入可能で2万円前後で販売されている。コラントッテのビジネスモデルと株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2021年12月24日時点)

  • 株価:681円(10年来高値:2,005円)
  • 時価総額:61億円
  • 予想PER:12.6倍
  • PBR:2.71倍
  • 予想配当利回り:2.05%
  • 自己資本比率:61.9%
  • 会計基準:日本基準

■コラントッテの業績は?

 コラントッテの2021年9月期の売上高は37.5億円(前年比+30%増)、営業利益6.5億円(前年比+28.1%増)の増収増益。コラントッテの売上総利益率は+65.5%(前年は+63.0%)、営業利益率は+17.2%(前年は+17.4%)と高い収益性となっている。

 コラントッテの直近5年の平均成長率(CAGR)は+19.6%と安定的に成長している。営業利益率が+10%を超えたのは2019年度から。2017年度には営業損失1.1億円を計上しており、若干苦戦がつづいていた。

■コラントッテのビジネスモデルは?

 コラントッテの主力製品は首や肩のコリを解消する磁気ネックレス。希望小売価格が2万円を超えるものが全体の44.6%を構成し、1~2万円のものも18.0%の比率となっている。売上総利益率から見ても、安い原価で信頼性をつけて販売するビジネスモデルとなっている。

 このネックレス類が全体の86.1%の売上構成となっており、コラントッテの事業規模を支えている。ネックレス以外であれば、ソックスやウエア・シャツ・パンツ、アロマクリーム、サプリメントなどが商材となっている。

■コラントッテの販路は?

 コラントッテの販路の約75%はホールセールス(卸売)となっている。成長性の高いEコマースは約16%にとどまっている。国内の代表的な販売店は、アルペン、ゼビオ、東急ハンズ、ヨドバシカメラなどのスポーツ量販店を中心とした大手量販店がコラントッテの商品を販売している。

 現在は集中的なテレビCMを投下しており、先行的な投資と位置付けている。フィギュアスケートの宇野昌磨選手を起用した3パターンのコンテンツを全国で放映。ここ最近は2万円以上の高額商品が大きく伸びている。

 現在は越境ECモールにも力を入れており、2021年1月からは中国の天猫(Tmall)、2021年11月からはJD.com(京東商城)に出店している。2022年9月期の業績に越境ECの業績が加算されることが見込まれる。

■2022年9月期の業績予想は?

 2021年9月期の実績は売上高37.5億円、営業利益6.5億円。2022年9月期は売上高41.7億円、営業利益7.5億円を目指す計画だ。売上高・営業利益ともに2ケタ成長を織り込んでいる。Amazonの評価をみると、意外なほどに高評価が多い。「値段は高いが効いた」「嘘みたいに効いた」「悩んでいた頭痛が激減」「類似品で初めて効果を実感」など使用者の評価は高い。

■コラントッテの株価推移は?

 コラントッテの時価総額は約60億円。予想PERは13倍前後と割高感はない。コラントッテに投資する場合、市場規模がどのくらいまで広がるか次第というところか。中国に越境ECの展開をスタートし、中国本土で大ヒットすれば、事業規模が一気に広がる可能性はある。いっぽう、日本国内では高額品に対する消費はそれほど伸びていく可能性は高くないのではないか。

 首・肩のコリ解消のために2万円前後を出す人は一定数いるものの、筋トレや整骨院・マッサージ業界とも市場が重複する領域であり、磁気ネックレスを購入してコリを解消しようとする市場はそれほど大きく広がらないと見るが、どうなるだろうか。

(画像1)コラントッテの株価推移

以 上

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