ペットヘルスケアのペットゴー、楽天、AmazonなどEコマースでの販売チャネル活用!

 ペットのヘルスケア用品である機能性フード、動物用医薬品、サプリメントなどをネット通販しているペットゴー。2004年11月設立、従業員数は53名。黒澤社長は住友商事出身でマッキンゼーを経て、2004年にペットゴー設立。2022年4月に東証グロース市場に上場した。ここ最近は上場来高値を更新しており、株価は好調だ。

■基本情報(2023年3月24日時点)

  • 株価:1,660円(10年来高値:1,724円)
  • 時価総額:30.6億円
  • 予想PER:19.8倍
  • PBR:3.13倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:31.5%
  • 会計基準:日本基準

■ペットゴーの業績は?

 ペットゴーの2023年3月期の第三四半期の売上高は76.4億円(前年同期比+7.2%増)、営業利益2.9億円(前年同期比+142.5%増)の増収増益。ペットゴーの売上総利益率は+28.5%(前年は+26.6%)、営業利益率は+3.8%(前年は+1.7%)と改善傾向となっている。

 ペットゴーの売上総利益は前年の19.0億円→21.8億円と+2.8億円の増加、販管費は前年の17.8億円→18.9億円と+1.1億円の増加となり、差し引きで1.7億円の増益となった。決算説明資料をみると、D2Cブランド(自社ブランド)などが好調に推移したと記載あるものの、世の中のインフラによる値上げにともない、在庫の販売価格が上昇したことによる利益と推測する。

 インフレ下では、在庫の販売額が上昇していく傾向があり、ペットゴーだけでなく、メーカー、小売り全般的に利益がでやすい傾向にある。

■ペットゴーの事業モデルは?

 ペットゴーはペットに特化したネット通販ビジネスを行っている。販売しているのは、ペットのエサやペットケア用品などだ。ペットゴーの沿革をみるとわかりやすいが、ペット専用のネット通販として楽天市場に出店、ヤフーショッピング、Amazonと出店していき、うまく規模を拡大できたネットショップの成功企業と言えるだろう。

 アクティブ購入者数は62万人で、他社モール(楽天、ヤフー、アマゾンなど)の売上高比率は69%、自社サイトは31%となっている。最近は自社サイトの比率が上昇傾向であることが大きな成果と言えるだろう。また、自社サイトの販売のうち、49%がサブスクコマース(定期購入)となっており、全社売上の約15%まで高まっている。

■ペットゴーのD2Cブランドは?

 ペットゴーはD2Cブランド(自社ブランド)として、「VETSONE(ベッツワン)」というヘルスケアブランドを立ち上げている。獣医師(Vets)が薦める最高峰のブランドという意味のようだ。犬猫向けの機能性フード、犬猫向けのノミマダニ駆除薬などを販売している。

 現状、D2Cブランドの全社売上高に占める比率は約10%にとどまる。ただのネット通販サイトから脱却するには、いかに自社ブランドを確立していくかがポイントになりそうだ。

■ペットゴーの財務状況は?

 ペットゴーの2022年12月31日時点の財務諸表をみると、現預金は8.0億円、在庫13.5億円、固定資産はそれほど多くない。いっぽう、有利子負債は約7億円となっている。ペットゴーの純資産をみると、ようやく利益剰余金がマイナス→プラスになっており、上場するまでの約20年間はほとんど利益は出ていなかったのではないだろうか?

 ペットゴーの売上総利益率は30%を下回っており、運送費や販売手数料・決済手数料などの変動費比率が重く、限界利益率はそれほど高くないと思われる。D2Cブランドが売上高の40%~50%くらいを占めないと、それほど利益がでる利益モデルではないと思われる。

■ペットゴーの株価推移は?

 ペットゴーの時価総額は約30億円。株価指標的には高くない。小型株であるので、流れによっては時価総額100億円くらいまで上昇する可能性は十分ありえる。ただ、リアル店舗や他のネットショップとどこまで差別化できるかがポイントであり、ただのペットケア用品を販売している企業であれば、それほど利益を出すことは難しいだろう。

(画像1)ペットゴーの株価推移

以 上

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