追い込まれるプロレド・パートナーズ、コスト削減だけでなくプロサインも苦戦に!

 成果報酬型のコスト削減コンサルティングやBSM(Business Spend Management)と呼ばれるソフトウェアの「プロサイン(Pro-Sign)」などを展開しているプロレド・パートナーズ(Prored Partners、以下、プロレド)。昨年同期比でコンサルタント数が100人→57人にほぼ半減。案件もうまく積み上がらない状況だ。また、新製品のプロサインが苦戦している。今後の業績と株価の行方は?

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■基本情報(2023年3月17日時点)

  • 株価:495円(10年来高値:6,280円)
  • 時価総額:55億円
  • 予想PER:未定
  • PBR:1.04倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:54.8%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:3,264人(2022年10月31日時点)

■プロレドの業績は?

 プロレドの2023年10月期の第一四半期の売上は5.8億円(前年同期比△22.2%減)、営業損益△1.4億円(前年同期は+30百万円の黒字)と減収赤字転落となった。プロレドの売上総利益率は+23.3%(前年同期は+51.3%)と大きくマイナスとなった。

 コスト削減コンサルティングの売上総利益率は+66.1%(前年同期は+58.4%)と決算説明資料に記載があるため、プロサインがまったく利益のでていない状況と思われる。

■苦戦するプロサイン!

 コスト削減コンサルティングはインフレーションが進んだため、これまでの成果報酬モデルでは利益がでず、固定報酬を導入することでコンサルティングサービスを拡大させていく予定だ。ただ、成果報酬モデルがプロレドの特徴だったため、他社との差別化がどこまでできるか悩ましい。

 BSMとよばれるプロサインは、見積取得・購買機能を中心に支払データの可視化や分析などコストの最適化ができるクラウド上でできるサービスだ。ただ、現在の課金社数は38社、そのうち、BSMはたった2社にとどまる。残りの36社はCREとよばれる不動産賃貸借契約書管理システムだ。

 BSMについては「方向性再検討をおこなう」としており、派遣エンジニアを全員削減することで人員が約半分まで減少。開発関連費用は大きく減少したものの、今後はどのように立て直しを図るか見えない。

■プロレドの財務状況は?

 プロレドの2023年1月31日時点の財務状況は、現預金42億円、のれん3億円、投資有価証券37億円となっている。いっぽう、有利子負債は約10億円となり、ネットすると約60億円くらいは換金可能な現預金があると考えることができる。

 現在のプロレドの時価総額が約55億円のため、ほぼ事業価値はゼロと株式市場では見られていると言えるだろう。たしかに、赤字が続いており、事業価値がほとんどないと考えてもよいかもしれない状況まで追い詰められている。

■プロレドの株価推移は?

 プロレドの時価総額は約55億円。事業規模が縮小しており、株価が割安か、割高かまったくわからない状況だ。換金可能な資産が約60億円あるため、この資産がプロレドの株価の支えとも言えるものの、すでに高値から10分の1まで株価が下落しており、売り需要のほうが強い。

 ただ、チャートをみると、どこかで浮上しても良いような位置まで来ている。業績回復の兆しが見えれば、株価は一気にはねる可能性はあるものの、いつになるか見えない。

(画像1)プロレド・パートナーズの株価推移

以 上

 

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