ストック型収益モデルのジャパンワランティサポート(JWS)、10年先の売上確保!

 住宅設備の延長保証サービスを展開しているジャパンワランティサポート(Japan Warranty Support、以下、JWS)。住宅設備延長保証サポートは新築、リフォーム、中古住宅販売時のスタンダードサービスになりつつあると言われる。2010年3月設立、従業員数27名の小さな会社であるものの、ニッチな分野で成長性の高い事業をしているJWS。今後の株価と事業の行方は?

■基本情報(2022年11月2日時点)

  • 株価:1,699円(10年来高値:1,785円)
  • 時価総額:36億円
  • 予想PER:10.8倍
  • PBR:2.41倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:16.0%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:未開示

■JWSの業績は?

 JWSの2022年9月期の売上高は14.5億円(前年比+15.6%増)、営業利益5.6億円(前年比+14.5%増)の増収増益。JWSの売上総利益率は+68.0%(前年は+69.5%)、営業利益率は+38.4%(前年は+38.8%)と高い。

 JWSのビジネスモデルは面白く、現時点の売上高は15億円規模と小さいものの、前受金として10年間の業務受託料を先に受け取っているため、すでに10年間の収益を確保できる点。完全なストック型ビジネスモデルだ。まだ、JWSの強みに気付いている投資家は少ないだろう。

■JWSの事業内容は?

 JWSは住宅設備の延長保証サービスを提供している。保証期間は10年間が基本だ。この延長保証の業務受託料を10年間の均等割りで売上計上していく。提供しているのは温水洗浄便座、エアコン、システムキッチン、洗面化粧台、ガス給湯器、システムバスなどで、安心修理サポートという。また「あんしん住宅サポート24h」というカギ、水まわり、ガラスのトラブルに対応する緊急駆け付けサービスも提供している。

 東証ぐるーす市場に上場後は顧客との提携が加速し、京阪電鉄不動産、サイエンス、アールプランナー、北海道電力などとの提携が進んだ。

 JWSは自社はビジネスモデルを運営しているのがポイントで、実際の修理サポートなどは外注企業である2,000社を超える企業が実施している。その結果、一人当たりの営業利益は2,059万円と高収益を誇っている。

■JWSの財務状況は?

 JWSの2022年9月30日時点の財務諸表をみると、現預金は74億円、長期前払費用は10.2億円となっている。いっぽう、有利子負債はゼロ、前受け金が約77億円あり、キャッシュフローは超長期で前払いしてもらう資金モデルとなっている。

 ひとつ心配なのは投資有価証券を8.5億円もっており、余裕資金の運用と思われるものの、どのようなところに投資しているかは気になる。言い換えると、これくらいしか気になるところがない。少数精鋭で稼ぐ力が強く、利益率も高い企業だ。

■JWSの株価推移は?

 JWSの時価総額は約35億円。2022年6月23日に上場し、まだ4カ月くらいしかたっていない。上場により調達した資金は2.5億円と規模は小さい。JWSの親会社は東証プライムに上場しているジャパンベストレスキューシステム(時価総額:270億円)。この親会社のネットワークを活用して、これからも成長していきそうな会社だ。

(画像1)JWSの株価推移

以 上

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