光通信が筆頭株主のNFCホールディングス(7169)、保険ショップ展開!

 「保険見直し本舗」「みつばちほけん」など保険代理店を展開しているNFCホールディングス。「保険見直し本舗」などの店舗名は知っていても、NFCホールディングスという会社を知らない人は少なくないだろう。従業員は連結ベースで約2,000人と保険代理店としては業界最大手。営業利益は安定的に稼いでいるものの、ここ数年は成長性が足踏み状態。株価の行方はどうなるか?

■基本情報(2020年5月22日時点)

  • 株価:2,055円
  • 時価総額:371億円
  • 予想PER:23.3倍
  • PBR:3.72倍
  • 予想配当利回り:3.9%

■大手生保の直販から代理店方式に転換!

 NFCホールディングスは、「保険見直し本舗」「みつばちほけん」の2つのブランドで全国300店舗以上の保険ショップを展開している。また、全国に7拠点ある保険コールセンターで保険の販売を実施。扱っている保険会社は68社。

 15年ほど前までは、大手生命保険会社のセールスレディが自社の保険を販売するというスタイルが主流だったが、現在では保険代理店が複数の保険商品を比較した上で顧客に提案するという形に転換している。NFCホールディングスは世の中の流れに乗って事業を拡大することができた。ただし、ショッピングモールなどで保険ショップを見かけることが一般的になり、このままNFCホールディングスの快進撃が続くかどうかは慎重に判断する必要がある。

■複合事業のNFC、保険以外のビジネスは?

 NFCホールディングスは、保険販売を主軸に派生的に他のビジネスを展開している。ITサービス事業は「保険スクエアbang!」。「保険スクエアbang!」は保険に特化した一括見積・資料請求サービスだ。

 派遣事業は保険契約の代理店業務を行っている企業に人員を派遣している。人材派遣だけでなく、保険代理店業務に関する研修やコンサルティングも実施。大手金融機関、地方銀行、信用金庫などが顧客だ。これらの複合事業は「保険」を基点に派生ビジネスを行っていることがNFCホールディングスの強み。

■停滞する売上高、今後の成長は?

 NFCホールディングスの悩みは、売上高の成長が停滞していること。2016年度に290億円ほど売上高を計上しているものの、2017年度は275億円、2018年度は280億円、2019年度は282億円と少し減少している。営業利益も40~50億円のレンジから上振れできない状況だ。

 保険の代理店販売については、競合としてアドバンスクリエイト(保険市場)、アイリックコーポレーション(保険クリニック)などが売上高を伸ばしている。また、ライフネット生命はじめ、保険会社自身が自社でインターネット販売も実施しており、以前よりも事業環境は厳しくなっているのが最近のトレンドだ。

■NFCホールディングスの株価推移は?

 NFCホールディングスの業績は停滞気味であるものの、株価のトレンドは上昇傾向だ。安定的に毎年40~50億円の営業利益を稼ぐNFCホールディングスを考えると、時価総額370億円に高騰している様子はない。むしろ、割安に放置されているとも見える。

 ただし、株価は将来の業績を少しずつ織り込んでいくため、業績下振れの兆候が見えてくると、下落トレンドに突入するかもしれないので注意が必要だ。

 以 上

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