多彩なイベントを掲載するイベントポータルサイト「machicon JAPAN(街コン・ジャパン)」やオンラインデーティングアプリ「CoupLink」、恋愛専門情報メディア「KOIGAKU」などを展開しているリンクバル(LINKBAL)。新型コロナウイルスの影響により、イベントECサイト運営サービスの売上高はコロナ前の10分の1くらいまで減少し営業赤字となった。リンクバルの業績と株価の行方はどうなるのか?
イベントECサイト運営のリンクバル、コロナ後の事業回復に期待!(2021年1月24日投稿)
■基本情報(2021年6月25日投稿)
- 株価:335円(10年来高値:1,765円)
- 時価総額:65億円
- 予想PER:ー(未定)
- PBR:3.25倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:92.6%
- 会計基準:日本基準
■リンクバルの業績は?
リンクバルの2021年9月期の第二四半期の売上高は3.7億円(前年同期比△66.2%減)、営業赤字△1.4億円(前年同期は2.8億円の黒字)と大幅な減収と営業赤字転換となった。リンクバルの売上総利益率は93.6%(前年同期は93.1%)と非常に高いものの、売上総利益額の減少により販管費4.9億円をカバーできなくなり営業赤字となった。
四半期ベースでみると、2021年9月期の第一四半期(10月~12月)の売上高は2.4億円、第二四半期(1月~3月)の売上高は1.3億円と大きく減少している。リンクバルはコト消費のイベントECサイト「machicon JAPAN」でイベント開催のプラットフォーム事業をしており、実際にイベントを募集・開催するのはイベント会社。そのイベント会社の体力が削られていることや、消費者のリアルイベント参加意欲の減退が業績に表れた結果となった。
■リンクバルの強みは?
普通の商社、メーカーという業種であれば売上高が前年比の半分以下にさがった場合、かなり大きな損失を計上するのが一般的。リンクバルは営業赤字に陥ったものの、イベントECサイトの運営という固定費の小さいビジネスモデルのため、それほど大きな損失を計上しなくても持ちこたえている。
■リンクバルで心配な点は?
一時期は街コンという「出会い」が流行したものの、新型コロナウイルスの影響もあって、街コンというキーワードを聞くことが少なくなった。いっぽうで、婚活の需要は高く、街コンと婚活をいかにリンクさせることができるかが大きな課題。
リンクバルは「machicon JAPAN」以外にも、カップル専用アプリ「Pairy」や学生と人事のマッチングアプリ「人事トーク」などを展開しているIT企業。新型コロナウイルスの感染拡大のなかでも売上高を伸ばせる新規事業の育成に期待したい。
■リンクバルの株価推移は?
リンクバルの時価総額は約65億円。業績は悪いものの、株価の値下がりには歯止めが止まった感じ。2020年3月のコロナショックの最安値からすでに倍以上も株価は高騰している。アフターコロナ銘柄として業績の好転を今後は期待したい。株価チャート的にも、売りたいホルダーはすでに売却したのではないだろうか。
以 上