決済代行サービスのGMOペイメントゲートウェイ、キャッシュレス追い風つづく!

 加盟店とクレジットカード会社などの中間に入り、決済代行サービスを提供しているGMOペイメントゲートウェイ。GMOグループの中核企業のひとつ。新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要などの特需だけでなく、キャッシュレス化が追い風となり、前年比+20%を超える成長となった。GMOペイメントゲートウェイの業績と株価はどうなるのか?

■基本情報(2021年8月27日時点)

  • 株価:13,940円(10年来高値:16,480円)
  • 時価総額:1.1兆円
  • 予想PER:133.3倍
  • PBR:19.62倍
  • 予想配当利回り:0.38%
  • 自己資本比率:25.3%
  • 会計基準:IFRS基準

■GMOペイメントゲートウェイの業績は?

 GMOペイメントゲートウェイの2021年9月期の第三四半期の売上高は305億円(前年同期比+26.6%増)、営業利益102億円(前年同期比+31.4%増)の増収増益となった。GMOペイメントゲートウェイの売上総利益率は+68.6%(前年同期は+72.2%)、営業利益率は+33.5%(前年同期は+32.2%)と高い水準となっている。

 GMOペイメントゲートウェイは、イニシャル売上、固定費売上、処理料売上、加盟店売上の4つの区分を分けており、そのすべてが前年同期を上回る結果となった。この区分の約半分は加盟店売上が占めており、直接、GMOペイメントゲートウェイと契約を結ぶ加盟店が増えていることが要因だ。

 2021年9月期の第三四半期の加盟店売上は142億円、処理料売上は79億円、固定費売上は49億円、イニシャル売上(初期導入費用)は36億円となっている。前年同期の伸び率でみると、イニシャル売上が前年同期比+90%となっており、GMOペイメントゲートウェイに加盟する店舗が増えている。おそらく、コロナ禍でキャッシュレスの導入を検討した実店舗が増えていることが背景と思われる。

■GMOペイメントゲートウェイのビジネスモデルは?

 GMOペイメントゲートウェイのビジネスモデルは店舗(ネットショップ含む)と金融機関の決済仲介をする役目。消費者はさまざまな決済手段を持っており、たとえば、JCBやVISA、アメックスなどのクレジットカードやPAYPAYや楽天ペイなどのQRコード決済など多数の決済手段がある。加盟店がひとつひとつの決済手段と契約するのは煩雑なため、GMOペイメントゲートウェイのサービスに加入すると、すべての決済手段が利用できるというサービスだ。

 競合他社としては、ベリトランス、Square(スクエア)、STORES決済(旧Coiney)、ROBOT PAYMENT、Paygent、PayPal、Airペイ(リクルートグループ)、SBペイメントサービス(ソフトバンクグループ)、Paygentなどがある。最近ではネットショップ無料作成サービスを提供しているBASEも参入している。

ネットショップ作成支援のBASE、先行投資重なるも事業規模は着実に拡大中!(2021年8月11日投稿)

■GMOペイメントゲートウェイの株価の行方は?

 GMOペイメントゲートウェイの時価総額は1.1兆円。株価指標をみると、予想PERは100倍を超えており、割高感があるように見える。しかしながら、前年比+20%を超える成長を続けており、今後のキャッシュレス化のさらなる進展などを考えると、それほど割高感はない。

 長期的には引き続き株価は右肩あがりで成長していくものと思われるが、世界的な株式市場の動向により一時的に下落することもあるかもしれない。仮に1株あたり6,000円くらいまで下落すれば購入するよいチャンスかもしれない。

 GMOペイメントゲートウェイの強みは、安定した売り上げ基盤。決済代行サービスは一度導入するとなかなか他のサービスに変更しにくい特徴がある。キャッシュレス化の流れは変わらないため、ここから売上高が減少することは難しいと思われる。

(画像1)GMOペイメントゲートウェイの株価推移

以 上

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