金融機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援やデータクレンジング(家賃査定システム、旅行サイト支援、DBの一元化、営業リスト生成エンジンなど)を行っているダブルスタンダード。金融機関がオンライン上で口座開設できるようにeKYC(Know Your Customer)を推進しており、ダブルスタンダードの業績の追い風となっている。今後のダブルスタンダードの業績と株価はどうなるのか?
ビッグデータ、AI、RPAのダブルスタンダード(3925)、これからのビジネス、SBIと提携も!(2020年9月5日投稿)
■基本情報(2021年8月26日時点)
- 株価:7,670円(10年来高値:8,040円)
- 時価総額:521億円
- 予想PER:45.8倍
- PBR:19.2倍
- 予想配当利回り:0.91%
- 自己資本比率:75.3%
- 会計基準:日本基準
■ダブルスタンダードの業績は?
ダブルスタンダードの2022年3月期の第一四半期の売上高は23.1億円(前年同期比+159.3%増)、営業利益4.7億円(前年同期比+153.8%増)の大幅な増収増益となった。既存顧客の売上規模や売上サービス数が増えたことが大きな要因だ。
ダブルスタンダードの取引先企業数は44社(2018年3月期)、55社(2019年3月期)、63社(2020年3月期)、68社(2021年3月期)と増加している。今期はこれまで以上に取引先企業数が増加することを決算説明資料で公表している。おそらく、受注や引き合いが数多くきているものと思われる。
■期待される顔認証活用のeKYC(本人認証手続き)
いま期待されているサービスはeKYCという金融機関などの本人確認手続きサービスだ。スマートフォンひとつで銀行口座や証券口座を開設できるよう金融機関が力をいれて取り組んでいるサービス。いま金融機関は支店を減らして、なるべくオンライン上ですべてのサービスを展開できるようにデジタルトランスフォーメーションを進めている。
ダブルスタンダードの主な顧客は金融機関(銀行、証券会社、カード会社、FX会社など)のため、いま需要が大きく膨らんでいる状況だ。高度なOCR技術を活用して、顧客の入力作業などを削減するサービスとなっている。
■ダブルスタンダードはサブスク型?
ダブルスタンダードの売上高は前年比+2.5倍に急増しているものの、大きな受注案件があった影響なのか不明。そもそも、収益モデルがサブスクリプション型の月額課金か受注案件型かは公表していない。心配なのはAI inside(AIインサイド)のように大口取引先が解約することで売上高が急減すること。
■ダブルスタンダードの株価推移は?
ダブルスタンダードの時価総額は約520億円。いまの相場はグロース銘柄に高い企業価値を見出す傾向があるので、相場次第では時価総額1,000億円くらいまで上昇する可能性はありえる。ダブルスタンダードは上場以来、右肩あがりのトレンドをつづけており、含み損を抱えているホルダーがほぼいない状況。AIやRPAなどデジタル銘柄であり、チャート的にも上がりやすい傾向となっている。押し目で買っていっても良いかもしれない。
ダブルスタンダードはSBIグループと資本提携しており、顧客基盤も万全。SBIグループは銀行、証券、損保、生保など幅広く展開している。これから金融のデジタルトランスフォーメーションはさらに進んでいくものと思われ、ダブルスタンダードの需要は下がることはなさそうだ。ただし、米国のテーパリングなど金融緩和縮小などの動きにより、全世界の株価は大きく上下に変動しそうだ。現物株で長期保有がおススメかもしれない。
以 上