「サブスクペイ」や「請求管理ロボ」など決済関係のサービスを提供しているロボットペイメント(ROBOT PAYMENT」。株価は上昇ないものの、売上規模は確実に成長しており、フィンテックの1つとして将来が期待できる会社の1つ。従業員数は117名と小さな企業規模で成長をしており、高収益なビジネスモデルの構築を期待できるのではないだろうか。
「請求管理ロボ」「サブスクペイ」のロボットペイメント、期待される安定成長!(2022年2月19日投稿)
■基本情報(2022年11月22日時点)
- 株価:1,575円(10年来高値:4,795円)
- 時価総額:59億円
- 予想PER:赤字
- PBR:10.67倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:12.5%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:2,353人(2021年12月31日時点)
■ロボットペイメントの業績は?
ロボットペイメントの2022年12月期の第三四半期の売上高は12.7億円(前年同期比+25.8%増)、営業損益△28百万円(前年は+1.3億円)と増収赤字転落となった。ロボットペイメントの売上総利益率は+88.8%(前年同期は+90.8%)と高い。
ロボットペイメントの売上総利益11.2億円(前年同期は+9.1億円)に対して、販管費が11.5億円(前年同期は+7.8億円)と販管費がオーバーしたことで営業利益が赤字になった。販管費は約3.7億円増加しており、新タクシー広告の放映など広告関係と人員増強が要因としている。現時点で売上総利益が増えるのであれば、サブスクリプション型のビジネスモデルのため、赤字でも規模拡大するのは正しいだろう。リカーリング収益比率は96.2%(サブスクペイ:95.3%、請求管理ロボ:97.7%)と高い。
■実は古い企業!
ロボットペイメントの設立は2000年10月と22年前までさかのぼる。IT企業としては古い企業の1社。当初から「サブスクペイ」という決済サービスを展開していたものの、なかなか規模が拡大しなかったと思われる。2015年の「請求管理ロボ」を提供しだしてから売上高が大きく上昇している。
現在のロボットペイメントの売上高内訳は、業績予想17.2億円のうち、「サブスクペイ」が10.2億円、「請求管理ロボ」が6.7億円を計画している。請求管理ロボが前年同期比+43.4%増と高い成長を見せている。
■サブスクペイの現状は?
「サブスクペイ」のは月間売上高2.6億円で推移している。確実にリカーリング部分が積み上がるので安心できるビジネスモデルとなっている。アカウント数は6,000アカウントを突破し、前年同期比+15.2%増となっている。いっぽう、顧客単価は1.2万円でほぼ変更がない。「サブスクペイ」の取引高は四半期で350億円を突破し、年間取引高は1,400億円規模まで拡大している。
「サブスクペイ」は、クレジットカード決済、口座振替、コンビニ決済の3つに対応している。WEBサービス、コンテンツ配信、オンラインサロン会費、協会会費、スクール・スポーツジム月謝などで使用されるケースが多い。賃貸アパートなどの家賃は対象で出てこず、何かハードルがあるのかもしれない。
顧客企業にとっては、クレジットカード手数料だけでなく、ロボットペイメントの手数料が追加で発生するので「サブスクペイ」のメリットを考慮して導入を検討する必要がある。
■ロボットペイメントの株価推移は?
ロボットペイメントの時価総額は約60億円。成長率が前年比+20%を超えているので、4年くらいで売上高は倍増する計算になる。「サブスクペイ」の月額課金システムは競合他社も多く、Square(スクエア)、SBペイメント(ソフトバンクグループ)、VeriTrans4G(ベリトランス)、PAYGENT、STORES予約(ストアーズ)など競合も多い。やはり期待は「請求管理ロボ」かもしれない。
クレジットカード会社が競合が多くても、ある程度の企業が残っているように月額課金システムも、よい関係を維持して企業が残る可能性も高い。引き続き、注目したい。
以 上