情報集客サイト運営のニフティライフスタイル、成長鈍化か?第二フェーズ突入!

 「ニフティ不動産」「ニフティ温泉」「ニフティ求人」など送客サイトを運営しているニフティライフスタイル。顧客から賃貸情報や温浴施設などの情報をまとめて集客し、顧客企業に送客するというビジネスモデルを展開している。足元の業績は当初予想に大きく遅れた業績となり、株価は下方向に反応している。今後のニフティライフスタイルの業績と株価の行方は?

送客ビジネスのニフティライフスタイル、富士通由来の企業!(2022年3月21日投稿)

■基本情報(2022年11月4日時点)

  • 株価:949円(10年来高値:1,823円)
  • 時価総額:59億円
  • 予想PER:8.3倍
  • PBR:1.3倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:90.1%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:3,329人(2022年3月31日時点)

■ニフティライフスタイルの業績は?

 ニフティライフスタイルの2023年3月期の第二四半期の売上高は13.3億円(前年同期比+7.6%増)、営業利益2.5億円(前年同期比△40.2%減)の増収減益。ニフティライフスタイルの売上総利益率は+72.6%(前年同期は+77.6%)、営業利益率は+18.8%(前年同期は+33.9%)と大きく悪化している。

 ニフティライフスタイルの売上総利益は9.7億円(前年同期は9.6億円)と若干増加したものの、販管費は7.2億円(前年同期は5.4億円)と+1.8億円の増加となり、これが減益要因となっている。なぜ販管費が増えたのか?

 ニフティライフスタイルの言い訳は2023年3月期は第二成長フェーズとして「サービス認知に向けたブランディング開始や事業領域の拡大に向けた事業開発・M&A投資」を開始するとしている。具体的には広告宣伝、人材投資、M&A活用をあげている。2023年3月期の第二四半期は1.6億円の投資をしているとしている。そもそも、売上規模が前年比+8%前後しか伸びていないことが問題であり、大きな課題だ。

■ニフティライフスタイルの事業内容は?

 ニフティライフスタイルの「ニフティ不動産」という賃貸・マンション売買・一戸建て売買の有名不動産サイトのまとめ検索サイトを展開している。SUUMO(スーモ)、at home、LIFULL HOMES、アパマンショップ、いい部屋ネット、ピタットハウス、Yahoo!不動産などメジャーなところは網羅されている。

 「ニフティ不動産」の影響か、過去のトレンドをみると下期偏重の売上計上になっているため、上期は下期よりも売上高が落ちる傾向があるのは事実だ。現在はテレビCMなどを放映しており、タレントの王林(おうりん)を起用している。

■ニフティライフスタイルの財務状況は?

 ニフティライフスタイルの2022年9月30日時点の財務諸表をみると、現預金は40億円ほゆうし、有形固定資産はほとんど保有していない。有利子負債もゼロで、財務状況はきわめて健全だ。ニフティライフスタイルのキャッシュフローをみると、営業CFは確実にプラスで推移しており、それほど設備投資が必要なビジネスモデルではないため、着実にキャッシュが積み上がる事業モデルになっている。

■ニフティライフスタイルの株価推移は?

 ニフティライフスタイルの時価総額は約60億円。正直、割安だ。現在、現預金を40億円保有しており、毎年、営業CFは6~8億円くらいは積み上がっていく事業モデルになっている。ただ、成長性が大きく鈍化しており、グロース銘柄で株価が伸びる感覚がないというのが正直なところ。現在は上場来最安値を更新している状況だ。

 言い換えると、事業モデルは大きく伸びていないものの、割安感が高く、どこかで株価は大きく跳ねるのではないかと期待したい。ニフティライフスタイルは上場時に約27億円の資金を調達しており、現在の潤沢な資金の原資の一部になっている。いっぽう、上場時に合計で約50億円ほど株を放出しており、含み損を抱えている人が少なくない。公募価格は2,000円で初値は1,800円。現在の株価が950円のため、公募価格や初値で購入した人はほぼ半値まで株価が下がっている。

(画像1)ニフティライフスタイルの株価推移

以 上

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