送客ビジネスのニフティライフスタイル、富士通由来の企業!

 「ニフティ不動産」「ニフティ求人」「ニフティ温泉」など大手ポータルサイトの情報をまとめて比較できるプラットフォームをつくっているニフティライフスタイル(以下、ニフティライフ)。2018年4月にニフティから事業を継承してスタートした会社。もともとニフティは富士通系列だったものの、2017年4月にノジマに譲渡。いまはノジマ系列と言えるかもしれない。

■基本情報(2022年3月18日時点)

  • 株価:1,280円(10年来高値:1,823円)
  • 時価総額:80億円
  • 予想PER:13.3倍
  • PBR:1.92倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:90.3%
  • 会計基準:日本基準

■ニフティライフの業績は?

 ニフティライフの2022年3月期の第三四半期の売上高は18.9億円(前年同期比+29.6%増)、営業利益6.0億円(前年同期比+29.0%増)の増収増益。ニフティライフの売上総利益率は+76.5%、営業利益率は+31.6%と高い。

■ニフティライフの事業内容は?

 ニフティライフの事業内容は、「ニフティ不動産」「ニフティ求人」「ニフティ温泉」などの送客サイトを運営している。送客サイトとは、顧客企業へユーザーを送るビジネスで送客数や送客した顧客の成約などにより手数料をもらうビジネスだ。

 上場企業のなかで送客ビジネスをしている企業も多く、たとえば、じげん、ポート、塾などに特化したイトクロ、家族生活をテーマにしたカラダノートなどがある。検索エンジンの最適化で集客し、事業が伸びるときは早いため、株価も大きく上がりやすい。いっぽう、成長が鈍化する兆しが見えると株価は大きく下落する傾向がある。じげんは上場来最高値から5分の1、イトクロは7分の1と大きく下がっている。それほど業績が悪化しているわけではない。

マッチングビジネス(送客)のじげん(ZIGExN)、業績は急回復!(2022年2月20日投稿)

家族生活をテーマに送客ビジネスを展開するカラダノート、業績と株価の行方は?(2021年3月14日投稿)

「塾ナビ」「みんなの学校情報」のイトクロ、株価下落が止まらない!(2022年1月30日投稿)

■ニフティライフの成長性は?

 ニフティライフは前年同期比+30%くらいの事業規模拡大を行っている。企業としては高い成長性であることは間違いなく、収益力(利益率)も高い。従業員数は59名と少数精鋭で事業を回している。

 ただし、不動産・求人という競争の激しい分野で勝負しており、新しいサービスや競合の出現で売上規模が大きく下がる可能性があることを忘れてはならない。たとえば、リブセンスは売上高40億円超、営業損失△10億円超で成長が止まり、株価は最高値から20分の1まで下がって現在の時価総額は50億円を割っている。

 いまのニフティライフの成長性を考えると、株価はどこかで急騰していく局面はあるだろうが、急落に巻き込まれないように注意が必要かもしれない。ニフティの不動産など検索エンジンで見かけることが多くなったが、あくまでSUMOやアットホームなどへの送客がメインで、それほど価値を見出しているようには見えない。なんとなく、過去のニフティのブランド価値により、他のサイトより安心感のあるというイメージくらいではないだろうか。

■ニフティライフの株価推移は?

 ニフティライフの時価総額は約80億円。東証マザーズに上場しているものの、しっかり利益を出している企業であり安心感はある。もともと富士通系列のニフティが母体であり、ベンチャー企業とは少し異なる。ニフティのノウハウとブランド力を生かした事業を行っていると言えるだろう。

 東証マザーズの地合いが回復すれば、波に乗ればすぐに2倍くらいの株価にはなるのではないだろうか。ビジネスモデルとして投資はそれほど必要なくキャッシュがどんどんたまっていく事業モデル。2021年12月末時点で現預金は36億円もっている。もちろん、有利子負債もゼロ。ここから株価が半値になる可能性も少なく、投資価値のある新興企業のひとつ。

(画像1)ニフティライフの株価推移

以 上

 

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