住宅設備機器を中心とした故障による修理サポート「あんしん修理サポート」を提供しているジャパンワランティサポート(以下、JWS)。2010年3月設立、従業員数28名の少数精鋭の会社。1人あたりの売上高が高く、何より10年間の保証サービスの売上高を前払いで受領するキャッシュフローがよい事業モデル。
ストック型収益モデルのジャパンワランティサポート(JWS)、10年先の売上確保!(2022年11月3日投稿)
■基本情報(2023年2月10日時点)
- 株価:3,360円(10年来高値:3,840円)
- 時価総額:73億円
- 予想PER:17.1倍
- PBR:4.22倍
- 予想配当利回り:0.89%
- 自己資本比率:17.3%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:727人(2022年9月30日時点)
■JWSの業績は?
JWSの2023年9月期の第一四半期の売上は4.0億円(前年比+15%増)、営業利益1.4億円(前期比+2%増)の増収増益。JWSの売上総利益率は+64.6%、営業利益率は+35.4%と高い。
売上高の増加が前年比+15%伸びているものの、営業利益の伸びが+2%と低い。その要因をみると、人員増加、家賃増加、上場にともなう管理費増(株主総会費用)、外形標準課税の負担増などの要因により販管費が大きく増えている。
■心配される点
JWSはストック型の売上高により、安定的に成長すると思われるものの、保守年数の経過により保守費用(人員など)が大きく増える懸念があることが見えてきた。10年間の保守売上高を先にもらうため、売上高は安定的に増えるが、8年目、9年目、10年目の保守年数になると修理や取替などの負担費用がどこまで増えるか見えない部分があることがわかった。
■JWSの財務状況は?
JWSの2022年12月末の財務状況をみると、現預金は76億円(2022年9月末:74億円)、長期前払費用10.8億円(同:10.2億円)と現預金が多い。有利子負債はゼロ、前受収益(前受金)は約80億円となっている。JWSの自己資本比率は10%台と低いものの、顧客からの前受金の影響を除くと極めて健全だ。
ただ、注意しなければならないのは、売上原価率の悪化だ。ストック型売上と同様に将来的な保守費用は増加するため、この外注費の発生見込みを見誤ると業績が大きく悪化してしまう。このノウハウがどこまであるか不明であるものの、当面はリスクが見えることはないだろう。
■JWSの株価推移は?
JWSの時価総額は約70億円。株価推移は右肩あがりの順調なトレンドとなっている。2023年2月9日に決算発表し、2月10日は株価は△8%の大きな下落となったものの、業績的には順調に推移しているし、安定的な拡大が約束されている。いまは将来的に時価総額がどこまで大きくなるか予想する段階ではないだろうか。
以 上