スポーツ用品メーカーのミズノ。アシックス、デサント、ゴールドウインなどと並びスポーツ用品の専業として認知度バツグンであるものの、足元の業績は苦戦中だ。2019年度の売上高は1,697億円で前年比△4.7%の減少、営業利益は62.6億円で前年比△17.8%の減少と売上高、営業利益ともに減少傾向だ。東京オリンピックへの期待もあり、2018年5月には4,230円まで株価は上昇したものの、現在は半値以下の1,819円にとどまっている。
■基本情報(2020年5月8日時点)
- 株価:1,819円
- 時価総額:483億円
- 予想PER:10.2倍
- PBR:0.47倍
- 予想配当利回り:2.74%
■低迷するミズノ株価、業績は横ばい!
ミズノの株価が低迷している。株価が低迷する要因である、低成長、低利益率にマッチするミズノ。売上高は横ばいで1,700億円規模でここ数年推移し、営業利益は60億円~80億円のレンジから抜け出せない。ミズノの時価総額は480億円まで下がっている。
同業他社のゴールドウイン(売上高:1,000億円、営業利益:150億円)の時価総額は2,700億円とミズノの5倍。業績が低迷するデサント(売上高:1,300億円、営業利益:11億円)の時価総額は1,050億円とミズノの2倍。業績面から考えると、ミズノの株価は同業他社よりも割安な水準まで下がっている。
■2021年の東京オリンピックの行方と株価!
ミズノをはじめ、スポーツ用品メーカーにとっては来年の東京オリンピックが本当に開催できるか気になる。ユニフォームをはじめ応援グッズでの売上寄与が期待できるからだ。万が一、オリンピックが再延期または中止となった場合、スポーツ用品メーカーの株価はネガティブサプライズを織り込み、一時的に下落するかもしれない。
ミズノは海外でも販売しているものの、売上高の70%は日本国内。利益を稼いでいるのも日本だ。よって、2020年~2021年は東京でオリンピックが開催されるかどうかで業績に大きな影響がでる。
■ミズノの株価推移は?
ミズノの株価推移をみると、アベノミクス相場の安値を割った水準まで下落している。2018年5月に株価の天井をつけてから、一気に半値以下まで下落。2020年に入ってから短期的に株価が急落しているため、いったんは株価の反発は起こるかもしれないが、まずはチャートが横ばいになるまで様子をみたほうが無難だ。株価の上昇を考えると、新たな材料(業績回復、新領域への事業拡大、アライアンスなど)が必要だ。
以 上