居酒屋向け業務用食材卸サイトのミクリード、赤字つづく!

 業務用食材を居酒屋中心の飲食店に展開しているミクリード。中小飲食店が顧客の中心でコロナ禍による飲酒自粛要請などの影響で2021年度も苦戦がつづいている。しかしながら、海外からのインバウンドの旅行も6月10日から拡大されるなど今後のアフターコロナは期待が高まっている。ミクリードの業績と株価はどうなるのか?

業務用食材通販のミクリード、コロナ禍の抑制なくなれば黒字!?(2022年2月5日投稿)

■基本情報(2022年5月27日時点)

  • 株価:848円(10年来高値:1,620円)
  • 時価総額:18億円
  • 予想PER:63.6倍
  • PBR:2.12倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:66.6%
  • 会計基準:日本基準

■ミクリードの業績は?

 ミクリードの2022年3月期の売上高は30.3億円(前年比+8.9%増)、営業損失△0.6億円(前年は△1.3億円の赤字)と増収赤字幅の縮小となった。ミクリードの売上総利益率は+33.6%(前年は+33.8%)とほぼ33%台で推移している。

 ミクリードの課題としては、損益分岐点売上高が約34億円のため、このラインを超えないと営業利益は黒字にならない。飲食全般をマクロ的に見ると、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年度の訪日外国人旅行者数は3,188万人だったものが、2020年度は412万人、2021年度は25万人まで減少している。訪日外国人旅行者数が戻ってきたら、飲食の需要は回復し、ミクリードの売上高も大きく反転することは間違いないだろう。

■ミクリードの業績推移

 ミクリードの業績推移(実績、試算)は下記のとおり。2021年度は売上規模が小さく、22年3Q以外は営業損失となった。売上規模が100億円くらいになれば、営業利益は10億円くらいはでると思われる。

(画像1)ミクリードの業績推移と試算値

■ミクリードの今後は?

 ミクリードの2023年3月期の売上高は37億円(前年比+22.1%増)、営業利益37百万円と黒字化を計画している。顧客数自体は平均8,000件となっており、1件あたり月平均3.1万円、年間換算38万円の購入となっている。この平均単価(月平均の金額)が上昇しているか、四半期の決算で確認することになる。

 ミクリードは日次売上高の規模感を決算説明資料で公表しており、現在のデータだと2019年度レベルまで回復しており、緊急事態宣言や蔓延防止法など発令がなれれば、四半期で売上高10億円を超えてくるとおもわれる。期待したい。

■ミクリードの株価推移は?

 ミクリードは2020年3月16日に上場しており、新型コロナウイルス感染が拡大する真っただ中に上場している。現在の株価は思惑などない平常時を経験したことのない株価であり、マスクを外した日常が戻ったときに株価と業績がどこまで上がるか引き続き、注目したい。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)ではないが、ネット経由の受注率は63.1%まで上昇しており、2017年には約20%、2019年には約40%となっており、業務の効率化が進んでいることも期待したい。

(画像2)ミクリードの株価推移

以 上

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