貸し会議室のTKP(ティーケーピー)、経常利益は過去最高レベル!

 貸し会議室、アパホテル、リージャスなどを運営しているTKP(ティーケーピー)。営業利益率は2ケタを超えており、収益性では満足度が高い。コロナ禍で危機的な事業状況の陥ったものの、いまは明るい事業の見通しとなった。今後の株価と業績はどうなるのか?

貸会議室から貸オフィスに展開のTKP、リージャス、アパホテル(FC)も!(2022年1月8日投稿)

■基本情報(2024年7月12日時点)

  • 株価:1,574円(10年来高値:5,920円)
  • 時価総額:667億円
  • 予想PER:11.9倍
  • PBR:1.58倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:52.2%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:14,885人(2024年2月29日時点)
  • 事業価値:705億円

■TKPの業績は?

 TKPの2025年2月期の第一四半期の売上高は105億円(前年比+17.1%増)、営業利益16.9億円(前年比△3.1%減)の増収減益となった。TKPの売上総利益率は+41.3%(前年は+41.5%)、営業利益率は+16.0%(前年は+19.4%)と若干悪化している。

 TKPの売上総利益は前年の37.5億円→43.6億円と+6.1億円の増加、販管費は前年の20.0億円→26.7億円と+6.7億円の増加となり、営業利益は△0.6億円の悪化となった。

■TKPの事情状況は?

 TKPはコロナ禍で業績を大きく悪化させたものの、インバウンドなどの需要を吸収して業績は回復。現時点で全国232施設(貸会議室:202施設、宿泊施設:30施設)、契約面積14万坪超になっている。2023年2月末とほぼ施設数は変わっていない。よって、インバウンドなどの需要増で単価が大きく上がっていると思われる。

 決算説明資料をみると、コロナ前の坪単価4.1万円を超えていないもののの、現在は3.9万円まで回復している。なお、コロナ禍では2.0万円まで一時、単価が下落していた。

■攻めるホテル・宿泊事業

 ホテル事業はアパホテルが14件、レクトーレというTKPの高級ホテルが7件となっている。インテリア関係のリリカラの53%の持分を買収。ブライダル関係のノバレーゼに持分法出資しており、ブライダル事業も広げていく可能性はある。

■TKPの事業モデルは?

 TKPは会議室やビルなどの又貸しで儲ける事業モデル。契約形態の約53%は固定家賃、残り47%は変動家賃となっている。変動家賃は業務委託契約として、売上歩合で賃料が支払われる仕組み。

 事業モデルではないが、株主優待が魅力ではないだろうか。4,000株以上を保有していると自社施設で利用できる20万円分の宿泊優待券をもらうことができる。現在の株価で計算すると、約630万円で年間20万円分の優待となり、約3.2%の利回りとなる。

■TKPの株価推移は?

 TKPの時価総額は約670億円。株価チャートをみると、まだまだ上昇余地がありそうだ。営業利益率も高く、リカーリングビジネスとなっているため、今後も成長ストーリーを描くことができる。

以 上

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