ウェブページ構築のコンテンツマネージメントシステム(CMS)のWordPressなどを高速に動作させるサービス「KUSANAGI」を提供しているプライムストラテジー。売上高の約85%がストック型ビジネスというのが特徴だ。現在、34か国で累計7万台が稼働している。AWS、Microsoft Azureなどのパブリッククラウドで稼働するソフトウェア。プライムストラテジーの業績と株価の行方は?
■基本情報(2023年10月20日時点)
- 株価:2,385円(10年来高値:4,690円)
- 時価総額:82億円
- 予想PER:35.5倍
- PBR:6.57倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:86.2%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:1,745人(2023年5月末時点)
■プライムストラテジーの業績は?
プライムストラテジーの2023年11月期の第三四半期の売上高は6.5億円(前年比+22.2%増)、営業利益2.2億円(前年比+11.8%増)の増収増益。プライムストラテジーの売上総利益率は+66.3%(前年は+71.3%)、営業利益率は+34.0%(前年は+37.0%)と若干利益率は悪化。
プライムストラテジーの売上総利益は前年の3.8億円→4.3億円と+0.5億円の増加、販管費は前年の1.8億円→2.1億円と+0.3億円の増加となり、営業利益は差し引きで+0.2億円の増加となった。売上規模がまだ小さく、規模感の成長のインパクトが乏しいのが難点。
■プライムストラテジーの事業内容は?
プライムストラテジーはウェブページの高速化を実現するサービス(ソフトウェア)の「KUSANAGI」というものを提供している。イメージとしては、パソコンを早く動かせるソフトと同様に、ウェブページを早く動作・表示させるもの。
プライムストラテジーの特徴は、売上高の約85%はストック型売上高である点だ。有償ライセンスやマネージドサービスというプラットフォームを提供している。残り15%はフロー型ビジネスで、初期導入サービスなどを提供。
■プライムストラテジーの歴史は?
プライムストラテジーは、WordPress(ワードプレス)というコンテンツマネジメントシステム(CMS)をベースにウェブサイトを作成するホームページ作成業者が起点。そこから「KUSANAGI」を開発・リリースして、あたらしい成長フェーズに到達している。
■プライムストラテジーの株価推移は?
プライムストラテジーの時価総額は約80億円。2023年2月に東証スタンダードに上場し、まだ1年経過していない。上場時には市場から約7億円を調達。公開価格は1株あたり1,390円(初値は3,130円)、現在の株価は2,385円のため、初値で購入した人は含み損の状態だ。
プライムストラテジーはソフトウェア開発企業であり、棚卸や固定資産の投資キャッシュフローはそれほど大きくない。課題は、売上規模がどこまで大きくなるか?現在は年間売上高が9億円と小さく、少なくとも、30~50億円くらいまでの成長が見える必要がある。
プライムストラテジーの予想EPSは70.31円。予想PERを20~30倍と広めにとると、予想株価は1株あたり1,400円~2,100円。現在の株価2,385円と比べると、割安感がないことがわかる。様子見が必要だろう。
以 上