ホンダ系部品会社のエフテック、自動車株の浮上は?

 ホンダ系の部品メーカーのエフテック(7212)。エフテックは、サスペンションやサブフレームなどの部品を製造している自動車部品メーカー。2017年後半に株価の天井をつけてから、右肩さがりのトレンドがつづいている。コロナショックの影響をモロに受け、750円前後だった株価は一気に400円前後まで下落。今後の株価は上下どちらに動くのか?

■基本情報(2020年5月7日時点)

  • 株価:428円
  • 時価総額:80億円
  • 予想PER:7.2倍
  • PBR:0.19倍
  • 予想配当利回り:4.67%

■低迷する業績、ホンダ系の開拓を急ぐ!

 エフテックは売上高2,000億円規模で、営業利益は50億円~80億円規模の企業。2019年度は苦戦していて、売上高、営業利益ともに前年比減を計画している(それでも、営業利益50億円を計画)。事業規模(売上高2,000億円、連結ベース従業員数7,600人)にくらべて、時価総額が100億円を割っている主要因は、成長見通しの低さと低い利益率が原因だ。

 エフテックはホンダが13.6%保有する筆頭株主であるものの、八千代工業のような出資比率50%を超える連結子会社ではない。現在はホンダ以外の顧客にも力を入れているものの、いまだ業績に大きな影響がでていない状況だ。売上高の半分以上を占める北米で苦戦していて、地域別損益をみると、北米で利益が稼げていない状況だ。

■新型コロナの株価への影響は?

 ニュースを見ていると、新型コロナウイルスが収まってきても、消費者の自動車への関心が戻るまでに時間がかかると報道されている。自動車部品を製造するエフテックにも、業績面でマイナスの影響がでてくるだろう。

 しかしながら、エフテックの株価水準をみると、PBRや時価総額の観点より、すでに相当程度の業績へのマイナスの影響を織り込んでいると考えられる。ここから更に大きく株価が下方向に調整するリスクはそれほど大きくないのではないか?

■エフテックの株価推移は?

 エフテックの株価推移を見ると、現在の株価400円台は高値の1,800円から4分の1レベルまで下落している。売上高2,000億円規模のメーカーの時価総額がたった80億円というレベルだ。新型コロナの影響が落ち着けば、毎年、50億円前後の営業利益を(過去の実績から考えて、)出すことができる。業績回復の兆しが見えれば、株価は大きく反発するのではないか?

以 上

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