婚活サイトやマッチングパーティ展開のIBJ(6071)、株価の行方は?

 たくさんの婚活ビジネスを展開しているIBJ。IBJは「日本最大の社会問題「人口減少と少子高齢化」を解決する」というビジョンを掲げて、「婚活」に関係するビジネスを展開する成長企業だ。これまで堅調に売上高と利益を積み上げてきたものの、2020年2月から新型コロナウイルスの影響でIBJの先行きは不透明になった。「withコロナ」と言われるなか、IBJの業績はどうなるのか?

■基本情報(2020年6月5日時点)

  • 株価:816円
  • 時価総額:343億円
  • 予想PER:19.0倍
  • PBR:6.76倍
  • 予想配当利回り:1.1%

■婚活ビジネスのトップランナー、多角化がキーワード!

 IBJは婚活ビジネスを展開しているリーディングカンパニーだ。2019年12月期の売上高は153億円(前年比+29.3%)、営業利益23.4億円(前年比+58.4%)と高い成長をつづけている。IBJの婚活に関するビジネスは多角化されている。

 たとえば、日本最大級の結婚相談所ネットワーク「日本結婚相談所連盟」を運営。「日本結婚相談所連盟」は、会員数6.3万人、加盟店は約2,300社で、IBJはシステム利用料で利益を稼ぐ仕組みを構築。また、昔ながらの結婚相談所としてIBJ直営店を運営したり、婚活パーティの「PARTY PARTY(パーティ・パーティ)を運営。マッチングサイトの「ブライダルネット」、成婚後のウエディング関連事業まで展開している。

 これからIBJの事業の行方で心配されるのは、若者が減少していくという現実だ。IBJは婚活に関するたくさんのサービスを展開し、すでに売上高は150億円規模まで拡大。そこから顧客となる若者が減少するトレンドのなか、どこまで高成長をつづけられるか大きな課題となっている。

■IBJの新しいビジネス展開の行方は?

 新型コロナウイルスの影響で対面での婚活が難しくなるなか、IBJはオンラインのお見合いを推進中。2020年4月の1週目はオンライン比率が1%だったものの、4週目には80%まで向上。これから新型コロナウイルスの第2波が来たとしても、オンラインのお見合い・マッチングで足元の状況はなんとかなりそうだ。

 事業規模が大きくなり、成長が鈍化が心配されるなか、2019年1月に老舗結婚相談所のサンマリエ、2020年5月にイオン傘下だった結婚相談所のツヴァイをグループ化。今後の成長戦略として「地方の加盟店制度の拡大」をかかげており、IBJによる結婚相談所の囲い込みが進んでいくことが予想される。

 ライフデザイン事業として、2016年6月に結婚式場専門情報誌(IBJウエディング)、2016年12月に旅行代理店など、成婚後のビジネスにも手を広げている。

■IBJの株価推移は?

 IBJの株価は2020年2月までは堅調に上昇トレンドをかけあがってきた。2020年2月からはじまった新型コロナウイルスのショックにより株価チャートは大きく崩れている。現在は大幅に反発し、2020年3月23日につけた安値387円から倍以上に回復中。

 この反発相場はどこかで終了するため、その後は今後の業績への期待が株価に織り込まれていく。2020年度の業績予想は未定に修正されており、業績面でどこまでサプライズをだせるかどうかが株価の行方を左右する。

以 上

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