靴のECサイトを展開するロコンド、YouTuberと連携してコラボ企画も展開!

靴のECサイトを展開するロコンド、YouTuberと連携してコラボ企画も展開!

 靴を中心としたECサイト「LOCONDO.jp」だけでなく、YouTuberのヒカル、てんちむ等とコラボレーション企画でオリジナル商品(D2C商品)をつくってビジネス展開しているロコンド。2020年3月期のコロナショックで株価は大きく下落したものの、そこから約4倍の上昇を見せたロコンド。D2C商品はじめ話題をあつめるECサイト運営企業だ。ロコンドの業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2021年1月22日時点)

  • 株価:1,953円(10年来高値:4,180円)
  • 時価総額:224億円
  • 予想PER:18.4倍
  • PBR:5.61倍
  • 予想配当利回り:0.51%
  • 自己資本比率:56.3%
  • 会計基準:日本基準

■ロコンドの業績は?高い売上総利益率!

 ロコンドの2021年2月期の第三四半期の売上高は75億円(前年同期比+18.2%増)、営業利益11.4億円(前年同期は△1.9億円の赤字)と増収・黒字転換となった。ロコンドはネット通販サイトとして商品販売の手数料を売上高として計上している。ネット通販サイトとしては商品取扱高(返品後)が重要で、現在は約150億円、年間ベースでは200億円の規模になる。

 ロコンドの売上高総利益率は+76.6%(前年同期は+78.6%)と高い。基本的にはロコンド自身が商品の在庫リスクを持っておらず、販売高に応じた手数料を受け取ることができるため高い利益率を維持している。その在庫リスクを持っていない比率は78.7%、前年同期は85.3%だったためYouTuberとのコラボレーション企画商品などの影響で受託型商品の取扱高は減少傾向だ。ロコンドとして商品在庫を約14億円ほど計上している。

■ロコンドの販管費の内訳は?

 ロコンドは今期より黒字の営業利益を出している。販管費で注目すべき点は「荷造運搬費」と「広告関連費用」だ。「荷造運搬費」は商品取扱高が大きく増えているにもかかわらず、それほど金額は変わっていない。運送費や倉庫管理の効率が上昇したのか平均単価は下がっている。「広告関連費用」については、テレビCMからYouTuberを活用した広告宣伝に移行し、前年同期から約8億円の費用を削減している。この広告宣伝費の削減がなければ、今回の営業利益+11億円の結果には結びつかなかっただろう。

■ロコンドのD2Cブランド戦略の行方は?

 ロコンドはYouTuberヒカルを中心に、雨上がり決死隊の宮迫氏、ローランド、てんちむ等、さまざまなYouTuberとオリジナル商品の展開をおこなっている。たとえば、ヒカルのブランドであるReZard(リザード)の革靴、スニーカーなどを展開している。いまのところ、D2C商品など注目を集めてうまくいっているように見えるものの、決算説明資料では具体的な数値でその効果を明示されていないため実状を理解することはできない。

■ロコンドの心配される点は?

 ロコンドはYouTuberを活用した広告戦略を実施していて注目を集めているが、業績面での実績がわかりにくい。たとえば、自社モールの売上高は前年同期(19年3Q)は30.7億円だったものの、今回は40.4億円に約10億円の増加。そのうち、D2C商品の効果は+2.9億円、買収したFashion Walker(ファッションウォーカー)+5.4億円を除くと、自然体(オーガニック)での増加は+1.4億円にとどまる。

 YouTuberとのコラボレーションした広告戦略で本来であれば、自然体(通常)の売上高が大きく伸びる必要があるものの、この数値が伸びていない。D2C商品は売れているものの、その他の商品へのアプローチにそれほどつながっていない可能性がある。ロコンドは今期より化粧品などのコスメ販売も開始しており、新製品の増加など含んで+1.4億円(3Q)の伸びにとどまっている。

■ロコンドの株価の行方は?

 ロコンドの時価総額は約220億円。ロコンドの株価は2020年9月2日に4,180円の最高値をつけてから下落トレンドがつづいている。半年のあいだで購入した人はすべて含み損になっている状況で上値は重い。ロコンドの通販サイトをみると、正直なところ最大手のZOZOTOWN(ゾゾタウン)とそれほど変わらない。しかしながら、ZOZOTOWNは先行者メリットで顧客とアパレルメーカーを囲い込んでおり、その牙城を切り崩すことは簡単でない。

 ロコンドの課題はいまの成長スピードをいつまで続けらえるか次第だ。新型コロナウイルスの影響により対面店舗よりも有利な点があるため、本来であればもう少し成長率がほしいところ。ZOZOに立ち向かうには、楽天やアマゾン、KDDI、NTTドコモなどの大手と事業提携したら面白いかもしれない。その場合には株価は大きく評価されるはずだ。引き続き、ロコンドの事業の行方はウォッチしたい。

(画像5)ロコンドの株価推移

以 上