卵殻膜(らんかくまく)のアルマード、自社株買い・配当で株価上昇!

 卵殻膜を活用したスキンケア・美白製品を展開しているアルマード。2022年2月14日に決算発表を行い、自社株買いと配当予想の修正を実施。その後、2営業日連続で株価はストップ高となり、時価総額が一気に調整された。アルマードの株価と業績はどうなるのか?

卵殻膜(らんかくまく)美容液のアルマード、業績と株価の行方は?(2021年10月2日投稿)

■基本情報(2022年2月18日時点)

  • 株価:856円(10年来高値:1,214円)
  • 時価総額:89億円
  • 予想PER:15.5倍
  • PBR:3.09倍
  • 予想配当利回り:4.67%
  • 自己資本比率:76.6%
  • 会計基準:日本基準

■アルマードの業績は?

 アルマードの2022年3月期の第三四半期の売上高は41.3億円(前年同期比+23.2%増)、営業利益6.2億円(前年同期比+45.4%増)の増収増益となった。アルマードの売上総利益率は+63.0%(前年同期は+64.0%)、営業利益率は+15.0%(前年同期は+12.7%)。

 アルマードは第三四半期に一気に営業利益が上昇した。第三四半期の単期でみると、売上高16.6億円、売上総利益10.2億円、営業利益4.0億円。販管費は前年から1.4億円増の6.1億円と販促費中心に費用をかけているものの、売上高の伸びによる売上総利益がカバーした。

■決算説明資料を読むと・・

 アルマードの決算説明資料を読むと、業績面のみにフォーカスした内容になっている。直販、外販は好調、TV通販は計画を下回るものの、全体では好調という内容だ。直販の顧客獲得数は過去最高で、キャッシュもたまってきたので、株主還元のため自社株買いと配当を実施するという内容だ。

 自社株買いは上限60万株、取得価額の総額上限は3億円、取得期間は2022年2月15日~3月31日と1.5カ月間と短期間で設定。配当金は1株当たり40円で、総額で約4億円となる。今期の1株あたり利益が55.31円を予想しており、短期的な株価上昇を狙った面もありそうだ。

■財務は健全だが、株主還元は極端?

 アルマードはほぼ無借金経営で財務状況は安定しているものの、1年間の利益以上の株主還元は少し極端な印象がある。アルマードはファブレス工場として委託生産をしており、設備投資にかける費用は費用。

 いっぽう、ブランドの構築として広告宣伝費をしっかりかける必要がある。今期の販促費は13~14億円ほどを計画しているものの、まだ売上規模が小さいため、株主還元よりも投資にお金をかけてもよいかもしれない。

■アルマードの製品は?

 アルマードの卵殻膜美容液などネット上ではアフィリエイターによる宣伝であふれている。Amazonでも販売されており、「チェルラーブリリオ15ml」という卵殻膜の美容液は6,600円(税込)、 アルマードのビューティードリンク(50ml×10本)は4,080円(税込)など決して安い金額ではない。心配なのは、Amazonなどコメント(評価)がそれほど多くない点だ。

 雛形あきこさんが広告塔になっている定期購買が好調なのか、2021年12月末時点の定期会員数は4.8万人。ただ、定期会員数は右肩あがりで伸びているのではなく、2021年6月末は4.8万人、2021年9月末は4.9万人と横ばいになっている。

■アルマードの株価推移は?

 アルマードの株価は少なくとも2022年3月末までは、自社株買いと配当取りで下がることはないと考える。定期会員数の推移をみると、1株あたり40円の配当額を維持できるか不安な面はある。しかしながら、短期的には株価は下がらず、上場来高値の1,214円を超えると1,500~2,000円くらいを目指してもおかしくない。

(画像1)アルマードの株価推移

以 上

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