NTTデータとの取引多いシイエヌエス(CNS)、DX需要取り込み安定成長!

 ビッグデータ事業、クラウドインフラ事業などシステムインテグレーションなどのITサービスを提供しているシイエヌエス(CNS)。1985年7月設立の老舗企業であるものの、2021年8月にDX需要などで成長性もありスタンダード(旧ジャスダック)ではなく東証マザーズに上場。従業員数は連結ベースで212名。シイエヌエスの業績と株価の行方は?

■基本情報(2022年10月7日時点)

  • 株価:1,401円(10年来高値:3,035円)
  • 時価総額:40.7億円
  • 予想PER:11.0倍
  • PBR:1.34倍
  • 予想配当利回り:2.14%
  • 自己資本比率:73.2%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:1,204名(2022年5月31日時点)

■シイエヌエスの業績は?

 シイエヌエスの2022年5月期の売上高は54.2億円(前年比+11.9%増)、営業利益5.3億円(前年比+16.4%増)の増収増益。シイエヌエスの売上総利益率は+24.4%(前年は+23.7%)、営業利益率は+9.8%(前年は+9.5%)。売上総利益率はそれほど高くないものの、販管費がそれほど多くなく、営業利益率は+10%が見えている。

■シイエヌエスの事業内容は?

 シイエヌエスはDX関連事業として、AWS(アマゾンウェブサービス)、Azure(マイクロソフトのクラウドサービス)、Oracle Cloudなどのクラウド基盤サポート、ビッグデータ分析、DXコンサルなどを提供。またオンプレミスのシステムサポート・構築や、金融システムなどのシステムインテグレーション(SI)などを提供している。

■シイエヌエスの強みは?

 売上比率をみると、成長領域(DX事業)が約6割、安定領域(システム基盤やSI事業)が約4割の比率となっている。NTTデータとの結びつきが深く、NTTデータグループ向けの売上高が約38%まで上昇。残り、野村総合研究所、コープさっぽろグループなどを入れると、全体の約7割の売上高となる。なお、NTTデータはシイエヌエス社株の3.4%を保有、コープさっぽろも3.4%保有している。

 ServiceNow社のクラウドサービス(ワークフローを中心としたSaaS製品)をNTTデータが取り扱っており、シイエヌエスが外注業者として深く入り込んでいる。

 シイエヌエスの従業員数は212名であるが、エンジニアが186名おり、顧客に近い立場の従業員であるフロント人員の比率が高く稼ぐ力が強い。シイエヌエスの平均年齢は32.7歳であるものの、平均年収は634万円と給与水準も決して低くない。

■2023年5月期の業績目標は?

 2023年5月期の予想は、売上高60.6億円(前年比+11.7%増)、営業利益5.3億円(前年比△0.8%)の増収減益を予想。社内システム改修の要因で減益としているものの、会社として保守的な業績予想を作る傾向が強いのか、見極めが必要だ。

 NTTデータとともに提供しているSaaSのServiceNowが成長期であり、シイエヌエスもその流れで成長していく可能性はあるが、まだ見極めが必要だ。また、2022年6月30日に教育関連サービスへの新規参入を発表しており、IT技術教育・ビジネススキル教育を行うトレノケート社(TRAINOCATE)と業務提携契約を締結。

■シイエヌエスの財務状況は?

 シイエヌエスは2021年8月に東証マザーズに上場し、公募増資で5.7億円を調達している。2022年5月末時点のB/Sを見ると、現預金が30億円、有利子負債はゼロときわめて財務状況は健全だ。保険積立金という科目で2.2億円の資産をもっており、もしかすると、P/Lの受取保険金41百万円につながっているのかもしれない。

■シイエヌエスの株価推移は?

 シイエヌエスの時価総額は約40億円。株価指標的には割安だ。シイエヌエスに足りないのは、成長性のアピールかもしれない。売上総利益率がそれほど高くなく25%前後となっており、売上規模が増えても、爆発的に営業利益がでるビジネスモデルではない点が不人気の要因だ。

 ただ、株価指標的には割安で、財務状況もきわめて健全。安定成長を期待するなら、2032年に売上高150億円、営業利益15億円くらいになっている可能性はある。ただ、同社の2032年の目標は10年後であり、かなり遠い未来のように投資家は感じてしまうかもしれない。

(画像1)シイエヌエスの株価推移

以 上

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする