ブランド事業拡大のジェイドグループ(旧ロコンド)、利益モデルが大きく転換!

 Reebok事業を展開し、靴を中心としたEC事業を展開しているジェイドグループ。会社名をロコンドからジェイドグループに変更し、さらなるブランドや企業買収によりマルチな事業展開に方向を加速しそうなジェイドグループ。現在の業績と今後の株価はどうなるのか?

Reebok事業のロコンド、靴のECプラットフォームの今後の展開は?(2023年5月1日投稿)

■基本情報(2023年7月21日時点)

  • 株価:1,576円(10年来高値:4,180円)
  • 時価総額:181億円
  • 予想PER:12.4倍
  • PBR:2.9倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:59.0%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:5,723人(2023年2月28日時点)

■ジェイドグループの業績は?

 ジェイドグループの2024年2月期の第一四半期の商品取扱高は74.4億円(前年同期比+33.6%増)、売上高は34.2億円(前年同期比+48.9%増)、営業利益5.4億円(前年同期比+53.7%増)の大幅な増収増益となった。ジェイドグループの商品取扱比での売上総利益率は+39.4%(前年は+35.9%)、限界利益率は+19.0%(前年は+17.5%)と利益率が大きく改善している。四半期決算としては、過去最高の営業利益となった。

 商品取扱高や売上高の増加な大きな用品はReebok事業の効果と決算説明資料に記載がある。ただ、具体的なReebok事業の影響は不明であり、Reebok事業の連結によりプラスに作用していることは間違いない。

■販管費の推移は?

 ジェイドグループの販管費内訳をみると、売上高比で大きく販管費は増えているものの、売上総利益が前年比+33.2%増えており、販管費の増加を吸収した形となった。内訳をみると、地代家賃が約1.5億円増加、Reebok事業の手数料増により手数料が前年同期の1.7億円→3.4億円に増えている。

 ジェイドグループで心配されるのは、「Locondo.jp」のアクティブユーザの減少傾向である点だ。自社モール、他社モールのトレンドとして下げ止まりにブレーキが効いているようには見えない。

■ジェイドグループの財務状況は?

 ジェイドグループの2023年5月31日時点の財務諸表をみると、現預金は35億円、在庫は25億円、敷金・保証金は7.8億円となっている。いっぽう、負債をみると、有利子負債が6.5億円、受託販売預り金が10.2億円となっている。財務的には健全だ。

■ジェイドグループの株価推移は?

 ジェイドグループの時価総額は約180億円。予想PERは12倍ほどで株価指標的には割安感がある。いっぽうで、Reebok事業が本当に堅調に進んでいるか、決算説明資料では見えない。既存事業とReebok事業を損益をわけて掲載していないため、投資家としては判断できない状況だ。株価的には、直近の高値を超えていけるか課題が残る。

(画像1)ジェイドグループの株価推移

以 上

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