多様な仕入活用のトレジャリー・ファクトリー(トレファク)、堅調な成長つづく!

 リユースショップ「トレファク」などの運営などをしているリサイクル・リユースのトレジャー・ファクトリー(以下、トレファク)。1995年5月設立、社員数907名のセカンドショップ。店頭持込、出張買取、引越買取、法人仕入など多様な仕入チャネルを持ち、これまでのリユースショップ以上に仕入力のある企業。衣料品を中心に販売を伸ばす。

■基本情報(2023年7月21日時点)

  • 株価:1,414円(10年来高値:1,910円)
  • 時価総額:344億円
  • 予想PER:17.6倍
  • PBR:4.63倍
  • 予想配当利回り:1.62%
  • 自己資本比率:45.8%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:5,151人(2023年2月28日時点)

■トレファクの業績は?

 トレファクの2024年2月期の第一四半期の売上高は82.6億円(前年同期比+22.7%増)、営業利益10.3億円(前年同期比+34.8%増)の増収増益。トレファクの売上総利益率は+62.7%(前年は+63.6%)、営業利益率は+12.5%(前年は+11.4%)と営業利益率2ケタとなっている。

 トレファクの売上総利益は前年42.8億円→51.8億円と+9.0億円の増加、販管費は35.1億円→41.4億円と+6.3億円の増加となり、差し引きで営業利益は+2.7億円の増加(7.7億円→10.3億円)。中古品販売店という小売業態としては、かなり利益率が高い事業モデルを築いている。

■トレファクの事業内容は?

 トレファクは全国で250店舗のリユースショップを展開している。主力は総合リユース業態のトレジャーファクトリーで83店舗。家具、家電、衣類、ブランド品などを取り扱う総合リユース店舗。

 もう一つは、服飾専門リユースのトレファクスタイルで78店舗。幅広いファッションアイテムを取り扱う。トレファクの販売額の47%は衣料が占めている。トレファクスタイルの売上高への貢献は大きい。

■トレファクのビジネスモデルは?

 トレファクはマルチチャネルで個人からリユース品を買い取って、リアル店舗で販売するのが基本的なビジネスモデル。大型家具・家電も取り扱っているので、新居の立上げなどで一括して生活用品を購入する人も少なくない。

 仕入チャネルには業者仕入もあり、トレファクの店舗にいくと、未使用品のテレビなど家電が多く販売されている。おそらく、ある程度の量の未使用品の商品を法人から仕入れていると思われる。有名ブランド品ではなく、それほど知名度の高くないメーカー品が多い。

 トレファクの販売チャネル比率は、リアル店舗が全体の85~90%、EC販売が10~15%、業者販売が1~3%となっている。

■トレファクの財務状況は?

 トレファクの2023年5月末の財務状況をみると、現預金は29.5億円、商品が56億円、有形固定資産は24億円、敷金および保証金は20億円となっている。いっぽう、負債をみると、有利子負債は約52億円、資産除去債務(将来的な賃貸店舗の原状回復費用の引当金)は7.3億円となっている。小売業としては、妥当な財務状況だ。利益剰余金が60億円ある。

■トレファクの株価推移は?

 トレファクの時価総額は約350億円。2023年2月期に営業利益が一気に上昇し、業績連動で株価が大きく上昇する結果となった。世の中のインフレの流れにより、リユース品が割安に見えるようになり需要が大きく伸びたことが大きい。言い換えると、インフレが一服すると、リユース品の需要(期待)がいまよりも下がる可能性もあるので注意が必要だ。インフレが終わると、世の中的には製品の値下げがはじまる可能性があり、新品に顧客が流れる可能性がある。

(画像1)トレファクの株価推移

以 上

 

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