インバウンドの影響か?堅調な業績のミクリード、飲食店の生産性向上に!

 居酒屋など飲食店向けの業務用加工食材のEC通販をしているミクリード。コロナ禍で苦戦したものの、過去最高レベルの売上高を計上し、完全に業績は復活。株価はここ最近下落していたものの、決算発表後に大きく反発している。今後のミクリードの業績と株価の行方はどうなるのか?

感染症5類移行にともない人流回復、業務用食材通販のミクリード業績回復!(2023年8月5日投稿)

■基本情報(2023年11月2日時点)

  • 株価:1,880円(10年来高値:2,211円)
  • 時価総額:41億円
  • 予想PER:20.6倍
  • PBR:3.78倍
  • 予想配当利回り:0.97%
  • 自己資本比率:61.2%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:1,024人(2023年3月31日時点)

■ミクリードの業績は?

 ミクリードの2024年3月期の第二四半期の売上高は29.0億円(前年比+36.4%増)、営業利益1.7億円(前年比+136.4%増)の増収増益。ミクリードの売上総利益率は+34.6%(前年は+33.7%)、営業利益率は+5.8%(前年は+3.4%)と改善しているものの、もう少し事業規模が高くなれば、営業利益率+10%が見えてくるだろう。

 ミクリードの売上総利益は前年の7.2億円→10.0億円と+2.8億円の増加、販管費は前年の6.5億円→8.4億円と+1.9億円の増加となり、差し引きで営業利益は+0.9億円の増加となった。

■ミクリードの事業状況は?

 ミクリードの既存顧客(月平均)は前年同期の9.2千人→10.5千人と+12.9%増、新規顧客は1.1千人増と前年同期とほぼ変わらず。顧客数は+12.9%の伸びであるものの、売上高は前年比+36.4%の伸びであり、顧客の飲食店の売上高が大きく回復していることがミクリードの売上高の回復に寄与している。

 ミクリードの2024年3月期の第二四半期単独の売上高をみると、14.8億円と過去最高を更新。いっぽう、営業利益はカタログ製作費、販促費用などが2Qと4Qに発生するため、その影響で前四半期の85百万円から83百万円と若干の減少となった。居酒屋は3Qの忘年会シーズンが最も売上高が伸びるため、ミクリードの業績も大きく伸びるはず。おそらく、過去最高売上高を更新するだろう。

■顧客数は過去最高を更新!

 ミクリードの顧客推移をみると、2024年3月期の上期平均は1万1,597店舗と過去最高を更新中。ミクリードがしっかり成長していることがわかる。この顧客基盤をベースに、忘年会シーズンでは飲食店の販売が大きくプラスに作用すると思われる。 2022年2月にオープンしたカフェ特化型のサイトも新規の購入顧客数が堅調に増えていることがわかる。

■業績上方修正!

 ミクリードは2023年10月31日の決算発表と合わせて、業績予想の上方修正と中間配当の修正を発表。業績予想は、売上高59億円(期初予想:56億円)、売上総利益20.3億円(同:19.0億円)、営業利益3.0億円(同:2.5億円)と修正している。

 すでに2024年3月期の上期で営業利益1.7億円を稼いでいるので、忘年会シーズンを残して進捗率50%を超えているため、営業利益は3.5億円くらいには到達するだろう。そうなると、1株あたりの当期純利益(EPS)は100円くらいになり、予想PERを20倍~25倍で考えると、予想株価は2,000円~2,500円くらいになる。

 すでに、株価はいったん2,200円まで上昇したので、それほどサプライズな数値ではなく、投資家のポジションバランスは市況によって、引き続き上昇していくことも、株価1,500円前後で低迷することも想定される。いま予想できるのは、株価が3,000円を目指すことは今年はないだろう。

■ミクリードの株価推移は?

 ミクリードの時価総額は約40億円。株価チャートをみると、大きく反発しており、上昇トレンドは継続中か。ここ数カ月の上昇は、ミクリード単独の動きでなく、インバウンド銘柄全般のトレンドと同じ。たとえば、酒卸販売のカクヤスグループも同じトレンドだ。このまま上昇がつづくか、引き続き、ウォッチが必要だ。

絶好調のカクヤスグループ、インバウンド特需再来か?月次も好調(2023年8月14日投稿)

(画像1)ミクリードの株価推移

以 上

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