業績苦戦のスペースマーケット、ライバル上場でレンタルスペース仲介は戦国時代に!

 パーティ会場、講演会、会議スペース、勉強スペース、イベント開催などのレンタルスペースを仲介するプラットフォームを展開しているスペースマーケット。コロナ禍で苦戦していたものの、ようやくコロナの感染症5類への移行などでほぼ平時となった。ライバルである「インスタベース」を展開するRebaseが2022年12月に東証グロース市場に上場時、競争はますます激しくなりそうだ。

レンタルスペース予約の「インスタベース」運営のRebase、掲載スペース2.7万件超!(2023年6月4日投稿)

スペースシェアのスペースマーケット、掲載数2.2万件、日本で浸透するか?(2022年11月12日投稿)

■基本情報(2023年6月2日時点)

  • 株価:278円(10年来高値:1,990円)
  • 時価総額:33億円
  • 予想PER:662倍
  • PBR:4.83倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:45.1%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:3,462人(2022年12月31日時点)

■スペースマーケットの業績は?

 スペースマーケットの2023年12月期の第一四半期の売上高は3.4億円(前年同期比+13.1%増)、営業利益6百万円(前年は△36百万円の赤字)と増収黒字転換となった。スペースマーケットの売上総利益率は+79.6%(前年は+67.3%)。

 スペースマーケットの売上総利益は前年の2.0億円→2.7億円と+0.7億円の増加、販管費は2.4億円→2.7億円と+0.3億円の増加となり、差し引きで営業利益は+0.4億円の改善となり最終的に営業利益は+6百万円に着地。ようやく黒字化となった。

 2023年12月期の業績予想は、総取扱高は43.7億円(前年比+15.6%増)、売上高13.7億円(前年比+11.2%増)、営業利益+11百万円を計画している。同業他社のRebaseの業績予想が売上高14.8億円、営業利益3.0億円であることを考えると、収益性でスペースマーケットは大きく負けていると言えるだろう。ただ、売上規模は拮抗(きっこう)している。

■そもそも利益がでていない!

 スペースマーケットの過去からの業績推移をみると、新型コロナウイルス感染の拡大した2020年4月に大きく苦戦し、そこから徐々に業績回復している状況だ。ただ、営業利益の推移をみると、コロナ前から利益がほとんど出ていない状況。

 利益の出ているRebaseとくらべると、人件費で大きな違いがある。従業員数がRebaseの2倍以上いるものの、売上規模がRebaseに負けており、スペースマーケットの生産性が低いと言えるだろう。

■SPACE MOLE(スペースモール)の取り込み

 スペースマーケットの業績を見るときに、2021年6月にスペースモール(SPACE MOLE)を100%子会社化していることを見逃してはならない。スペースモールは2018年創業で遊休資産の価値最大化を目的に、空き家や空きテナントを対象にレンタルスペースに転換や運営事業を行っている。

 2021年12月以降はスペースモールの業績が加算されている。Rebaseとの競争力の違いは、純粋にレンタルスペースだけで比較できるわけではなく、スペースモール分が大きな違いになっていることを忘れてはならない。

■スペースマーケットの財務状況は?

 スペースマーケットの2023年3月31日時点の財務諸表をみると、現預金は4.8億円、未収入金6.7億円、のれん1.1億円。有利子負債は約1.8億円で、未払金は4.3億円となっている。未払金はレンタルスペースのオーナーへの支払いで理解できるものの、未収入金の発生する理由はよくわからない。

 2022年12月期のキャッシュフロー計算書をみると、営業CFは△1.6億円のマイナス、投資CFは△82百万円のマイナス、財務CFは短期借入金の増加により+1.1億円となり、現預金は△1.3億円の減少となっている。

■スペースマーケットの株価推移は?

 スペースマーケットの時価総額は33億円。株価が200円台と低いこともあり、株主数が1年前から1,000人ほど増えている。株価だけをみると割安に見えることが理由かもしれない。ただ、スペースマーケットの成長ストーリーが見えず、本当に投資すべき銘柄かもう少し分析と見極めが必要だ。

(画像1)スペースマーケットの株価推移

以 上

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