事業規模は拡大も利益率が悪化、今後のビズメイツの戦略は?

  オンラインビジネス英語「Bizmates」やオンラインビジネス日本語「Zipan」などのランゲージソリューション事業や人材ビジネスを展開しているビズメイツ。2012年7月設立の新しい会社。オンラインの語学学習だけでなく、タレントソリューションという人材仲介事業を展開しているのが特徴だ。今後の業績と株価はどうなるのか?

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■基本情報(2024年1月26日時点)

  • 株価:1,479円(10年来高値:5,750円)
  • 時価総額:23億円
  • 予想PER:12.9倍
  • PBR:1.63倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:71.1%
  • 会計基準:日本基準

■ビズメイツの業績は?

 ビズメイツの2023年12月期の第三四半期の売上高は23.2億円(前年比+11.7%増)、営業利益2.2億円(前年比△17.9%減)の増収減益。ビズメイツの売上総利益率は+74.8%(前年は+74.4%)、営業利益率は+9.6%(前年は+13.0%)と営業利益率も2ケタの前後となっている。もう少しで2ケタに回復する。

 ビズメイツの売上総利益は前年の15.4億円→17.3億円と+1.9億円の増加、販管費は前年の12.7億円→15.1億円と+2.4億円の増加となり、営業利益は△0.5億円の2.2億円となった。粗利の増加よりも販管費の増加が大きい。

■ビズメイツの事業状況は?

 ビズメイツの販管費が+2.4億円増加している理由としては、人件費が+76百万円、業務委託費が+50百万円、賃借料が+45百万円となっている。

 ビズメイツのライバルはプログリットと見ていて、いかにテクノロジを活用して語学の学習体験を提供するかがポイントになる。最近はリスキリング(学び直し)というキーワードも出ているものの、年齢を重ねると、なかなか再学習は難しい。その負担感をいかにテクノロジーで軽減できるかがポイントなりそうだ。

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 ビズメイツの売上高内訳をみると、ランゲージソリューションは前年比+11.3%増の22.2億円、タレントソリューションというIT人材の仲介事業は前年比+23.8%増の93百万円となっている。タレントソリューションはまだまだ事業規模が小さく大きく赤字になっている。

■ビズメイツの財務状況は?

 ビズメイツの2023年9月30日時点の財務諸表をみると、現預金は14.2億円、無形固定資産(ソフトウェア)が1.9億円、敷金が1.6億円となっている。負債は、有利子負債が47百万円、契約負債(前受金)が2.2億円となっている。財務的には健全だ。

■ビズメイツの株価推移は?

 ビズメイツの時価総額は約23億円。株価指標的には割安感がある。規模の小さい時価総額のため、業績次第で時価総額は50億円くらいまでは、すぐに上昇しそうな気配はある。キャッシュフローの構造をみると、大きな投資が必要な事業モデルではないので、フリーキャッシュフローを生み出しやすい利益構造だ。

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