「強炭酸水 ZAO SODA」のライフドリンクカンパニー、上場来高値更新中!

 「強炭酸水 ZAO SODA」をはじめとした水、お茶、炭酸飲料の製造販売を行っている大阪を本社とするライフドリンクカンパニー(LIFEDRINK COMPANY)。1950年設立、従業員数は656名、日本国内に10か所の工場を持つ。歴史のある企業であるものの、2023年6月にプライム市場に上場。2020年から強炭酸水の「ZAO SODA」を販売したことが再成長の大きな契機。少品種、大量生産が特徴だ。

■基本情報(2024年9月27日時点)

  • 株価:1,919円(10年来高値:2,194円)
  • 時価総額:1,003億円
  • 予想PER:26.0倍
  • PBR:8.48倍
  • 予想配当利回り:0.58%
  • 自己資本比率:33.2%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:3,429人(2024年3月31日時点)
  • 事業価値:1,130億円

■ライフドリンクカンパニーの業績は?

 ライフドリンクカンパニーの2025年3月期の第一四半期の売上高は113億円(前年比+13.4%増)、営業利益12.4億円(前年比△11.5%増)の増収減益。ライフドリンクカンパニーの売上総利益率は+42.8%(前年は+42.6%)、営業利益率は+11.0%(前年は+14.1%)と2ケタの営業利益となっている。

 今回の決算では新工場である御殿場工場の立上げ期で生産性が低いこと、M&A関係費用の負担などで一時的に利益率が悪化しているという説明だ。

 ライフドリンクカンパニーの売上総利益は前年の42.4億円→48.5億円と+6.1億円の増加、販管費は前年の28.4億円→36.0億円と+7.6億円の増加となり、営業利益は差し引きで△1.5億円の悪化となった。

■ライフドリンクカンパニーの事業状況は?

 ライフドリンクカンパニーは1950年創業の老舗メーカー。水、お茶、炭酸飲料にしぼった少品種・大量生産で効率的に事業をする会社だ。特徴的なのは、楽天、Amazonなどのオンラインショッピングモールや自社サイトで飲料を直販する販路を取っていることだ。いわゆる、D2Cモデルと言われるもの。大手飲料メーカーとは大きく異なる戦略だ。

 炭酸水の「ZAO SODA」はAmazonで500ml(1本)あたり55円/本で販売しており、低価格で大量販売するのが特徴だ。「ZAO SODA」以外では、ミネラルウォーターの「彩水(あやみず)」、緑茶の「彩茶」などが主力製品。

 日本国内に工場を多数持ち、増産投資を積極的に行っている。2024年4月から稼働した御殿場工場(静岡県)は約94億円を投資している。年間売上高400億円弱の会社であるものの、ここ数年は積極的に設備投資をしているのが特徴だ。

■ライフドリンクカンパニーの財務状況は?

 ライフドリンクカンパニーの2024年6月30日時点の財務諸表をみると、現預金は53億円、有形固定資産は192億円となっている。負債をみると、有利子負債は180億円となっている。ここ数年、積極的に投資してきた結果、有利子負債が積み上がった形だ。

■ライフドリンクカンパニーの株価推移は?

 ライフドリンクカンパニーの時価総額は約1,000億円。成長性、収益性を考えると、妥当な株価と言える。上場してから株価は10倍近く上昇している。ライフドリンクカンパニーの売上高は380億円、営業利益47億円、営業利益率12.3%。

 同業メーカーを見ると、カゴメは売上高2,960億円、営業利益320億円、営業利益率+10.8%、時価総額は約3,000億円。ダイドーグループは売上高2,400億円、営業利益44億円、営業利益率+1.8%、時価総額は約1,000億円。

 同業他社と比べると、カゴメ対比では割高感を感じるが、ダイドーグループ、キーコーヒーなど他の飲料メーカーとくらべると、割安感をむしろ感じる企業価値だ。ライフドリンクカンパニーの成長性がどこまで続くか注目が必要だ。

以 上

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