業績好調のシグマクシス、上位クライアントが全体の50%を占める!

 デジタルトランスフォーメーション(DX)などの経営変革のコンサルティングを通じて顧客に価値を提供しているシグマクシス・ホールディングス(以下、シグマクシス)。あまりシグマクシスの企業名を目にしたことがある人はそれほど多くないかもしれないものの、業績好調のコンサルティング企業。大手総合コンサルティング企業(アクセンチュア、ベイカレント、アビームコンサルティング等)に規模で劣るものの、収益性・成長性も高い。

経営コンサルのシグマクシス・ホールディングス、DX需要を取り込み成長つづく!(2022年5月4日投稿)

■基本情報(2024年5月2日時点)

  • 株価:1,538円(10年来高値:1,852円)
  • 時価総額:692億円
  • 予想PER:20.6倍
  • PBR:5.28倍
  • 予想配当利回り:1.75%
  • 自己資本比率:74.8%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:5,564人(2023年3月31日時点)
  • 事業価値:631億円

■シグマクシスの業績は?

 シグマクシスの2024年3月期の第三四半期の売上高は164億円(前年比+32.5%増)、営業利益33億円(前年比+47.1%増)の増収増益。シグマクシスの売上総利益率は+45.5%(前年は+48.4%)、営業利益率は+20.1%(前年は+18.1%)と安定した数値を出している。

 シグマクシスの売上総利益は前年の59.9億円→74.5億円と+14.6億円の増加、販管費は前年の37.4億円→41.5億円と+4.1億円の増加となり、営業利益は+10.5億円の増加となった。

■シグマクシスの事業状況は?

 シグマクシスのクライアント数は154社(前年は152社)、契約あたりの売上高は18.4百万円(前年は15.4百万円)。シグマクシスの特徴としては、上位10社の売上高が全体の約50%を占めている。シグマクシスのコンサルタント数は582名(前年同期は520名)と前年から+62名の増加。

 年間で新卒を約60名ほど採用している。なお、最近は採用者の約半数は経験者採用(中途採用)をしている。グループ社員数は676名と前年度末の595名から大きく増加している。

 また、シグマクシスは投資事業を行っており、これまでにモンスターラボ、eWeLL、メンタルヘルステクノロジーズなど上場した企業への上場前の投資も実施。

■シグマクシスについて

 シグマクシスは伊藤忠商事が8.8%投資、インターネットイニシアティブが8.5%投資している。シグマクシスの経営陣をみると、日本IBMの出身者が多い。ただ、経営陣の年齢層がかなり高いので、若い企業というよりも老舗というイメージが強い。

■シグマクシスの株価推移は?

 シグマクシスの時価総額は約700億円。約8年くらい前の安値時から考えると、8倍くらい株価は上昇している。アベノミクスの波にのり、グロース銘柄の株価が大きく伸びた波にのれた印象だ。前年比で+20%以上の伸びがあり、現在の株価は妥当とも考えられるものの、コンサルティングの高需要がどこまで続くか次第。

 やはり、コンサルティング会社は不況に入ると、事業会社からのコンサルティング需要が一気になくなり、自分たちで需要を起こすことが難しいため、世の中の流れに乗ることが重要だ。

以 上

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