作業服・作業着、事務服・オフィスウエア、医療白衣などのユニフォーム関連をEC販売しているユニフォームネクスト。ただのネット販売ではなく、自社で物流倉庫を保有して、一部で商品の加工も実施している。コロナ後に売上高が拡大しており、アフターコロナの飲食店やオフィス回帰が業績の後押しをしているのか?
ECサイトによるユニフォーム販売、ユニフォームネクストの業績は?(2022年2月6日投稿)
■基本情報(2023年2月9日時点)
- 株価:445円(10年来高値:1,072.5円)
- 時価総額:44億円
- 予想PER:13.1倍
- PBR:1.63倍
- 予想配当利回り:0.67%
- 自己資本比率:73.4%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:638名(2021年12月31日時点)
■ユニフォームネクストの業績は?
ユニフォームネクストの2022年12月期の売上高は63.3億円(前年比+23.8%増)、営業利益4.0億円(前年比+13.4%増)の増収増益。ユニフォームネクストの売上総利益率は+37.1%(前年は+37.3%)、営業利益率は+6.3%(前年は+6.9%)。
ユニフォームネクストの四半期別の売上総利益率を見ると、36.4%(1Q)→36.9%(2Q)→37.3%(3Q)→37.5%(4Q)と1年間で約1.1ポイントの改善。おそらく、値上げを段階的にしているのではないだろうか?値上げをする中で、売上規模を落とさずに拡大できている点がよい。販管費も抑制し、結果的に4Qの営業利益率は+9.9%まで上昇している。
ユニフォームネクストの売上総利益は23.5億円(前年は19.0億円)と前年比+4.5億円の増加。販管費は15.5億円→19.5億円と+4億円の増加となり、差し引きで約0.5億円の増益となった。売上総利益の上昇率と販管費率の伸びが大きく連動しており、変動比率が高いと思われる。
■ユニフォームネクストの業績計画は?
2023年12月期の業績見通しは、売上高77億円(前年比+21.5%増)、営業利益5.0億円(前年比+24.9%)を計画している。営業利益率は+6.5%を見込む。直近の4Qの業績を考えると、上振れする可能性がありそうだ。
戦略としては、メールマガジン、在庫欠品予測システム導入による欠品率の改善などの施策を計画している。2023年10月から物流倉庫の増築が完了する予定であり、在庫保管能力が約2倍になる見込みだ。
■ユニフォームネクストの株価推移は?
ユニフォームネクストの時価総額は約45億円。2022年2月は時価総額31億円だったため、この1年で約1.5倍に株価が上昇している。ユニフォーム市場はEC比率が低く、ワークマンなどのリアル店舗の市場シェアが高いと思われる。
ユニフォームネクストは業績の上昇トレンドに入っており、前年比2ケタの成長が続くのであれば、時価総額が一時的にでも100億円を超える可能性はある。心配されるのは給与水準が低いこと。平均年収が400万円に到達しておらず、賃上げによるマイナス影響がどこまで織り込まれているか見えない部分もある。
以 上