宅配寿司「銀のさら」のライドオンエクスプレス、コロナ禍でフードデリバリー需要を取り込む!

 宅配寿司「銀のさら」「すし上等!」や宅配釜飯「釜寅」を展開しているライドオンエクスプレスホールディングス。新型コロナウイルスの影響による出前(フードデリバリー)需要の急増により、足元の業績は絶好調だ。ライドオンエクスプレスは直営店(102拠点)、フランチャイズチェーン店(262拠点)の展開だけでなく、デリバリーサービスのないレストランなどの出前を代行する宅配代行サービスの「fineDine(ファインダイン)」も展開している。ライドオンエクスプレスの今後の業績と株価の行方は?

■基本情報(2021年1月8日時点)

  • 株価:2,150円
  • 時価総額:231億円
  • 予想PER:16.3倍
  • PBR:3.41倍
  • 予想配当利回り:1.39%
  • 自己資本比率:59.7%
  • 会計基準:日本基準

■ライドオンエクスプレスの業績は?

 ライドオンエクスプレスの2021年3月期の第二四半期の売上高は123億円(前年同期比+26.7%増)、営業利益12.7億円(前年同期比+146%増)の増収増益となった。新型コロナウイルスの影響によりフードデリバリー需要が拡大したことが要因だ。街中でもUber eats(ウーバーイーツ)の配達員を見かけることが増えており、フードデリバリーの需要は大きく拡大している。ライドオンエクスプレスの営業利益率は改善傾向で、+10.3%(前年同期:+5.3%)まで上昇している。

■ライドオンエクスプレスの事業内容は?

 ライドオンエクスプレスは、「銀のさら」(357店舗)、「すし上等!」(148店舗)、「釜寅」(199店舗)の3つの形態の宅配事業を直営店、FC店で展開している。もうひとつ、宅配代行事業(フードデリバリーサービス)として、「fineDine(ファインダイン)」を展開している。宅配事業については、FC店については食材等の販売やロイヤリティを受け取っていると思われるものの、詳しい実状は開示されていない。ライドオンエクスプレスは決算説明資料を作成しているものの、簡易的な内容のみで詳しいビジネスモデルが見えてこないからだ。

 宅配代行事業である「fineDine」については、現在は東京都と神奈川県の一部で展開されている。「fineDine」のホームページから注文を受け、加盟店のレストランで弁当をつくって「fineDine」の配達員(クルー)が宅配する仕組みだ。手数料としては、ユーザー支払い料金の40%となっている。現時点ではUber eats(ウーバーイーツ)が手数料35%、出前館が手数料40%、楽天デリバリーが手数料40%とほぼ横並びだ。決算短信を読むと、ライドオンエクスプレスは「銀のさら」などの店舗と「fineDine」の宅配代行サービスを同じ拠点で行うなど、生産性の向上に取り組んでいる。

■宅配代行サービス「fineDine」の行方は?

 「fineDine」の行方はどうなるのか?現在、フードデリバリーは戦国時代に突入している。Uber eatsが高いシェアを持っていると思われるものの、出前館はLINEから300億円の出資(増資)をうけ、市場シェア拡大に力を集中させている。「fineDine」の有利な点は、「銀のさら」などの宅配専門の店舗を持っている点だ。直営店やFC店などライドオンエクスプレスの店舗がある周辺の宅配代行サービスをおこない、地域を限定した市場シェアを高めればよい。また、「fineDine」は2,000円(税込)以上から注文を受け付けており、Uber eatsや出前館よりも単価が高く、「高級路線」というイメージが特徴だ。

■ライドオンエクスプレスの株価は?

 ライドオンエクスプレスの時価総額は約230億円。売上規模・営業利益を考えると割高感はない。いっぽう、競合他社の出前館は前年同期比+130%を超える売上高の増加を見せており、ライドオンエクスプレスの成長スピードが小さく見えてしまう。新型コロナウイルスの行方がわからず、もしかするとインフルエンザと同様に毎年、流行する可能性もある。

 その場合はライフスタイルの変化として、いま以上にフードデリバリーの使用率が大きく上昇する可能性があり、ライドオンエクスプレスの業績にプラスに寄与するはずだ。心配されるのは、ライドオンエクスプレスにかぎらず宅配代行サービスの手数料が40%ほどかかるため、レストランが消費者に価格転嫁した場合、消費者としては手ごろ感が失われ社会にフードデリバリーが浸透しないリスクがある。いまのところ、フードデリバリーというサービスが社会に定着するか見えないことがリスクのひとつ。

(画像4)ライドオンエクスプレスの株価推移

以 上

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