売上規模縮小のブリーチ、成長ストーリーに想定外!

 レベニューシェア型の報酬モデルでマーケティング支援するブリーチ(BLEACH)。2023年7月5日に東証グロースに上場。アフィリエイト事業を企業として本格的に取り組んでいる会社だ。売上高の80%以上を広告宣伝費につぎ込んでいる独特のビジネスモデル。マーケティング戦略として、化粧品、美容サロン、金融、健康食品などブリーチなどの専門業者を活用するケースもある。

レベニューシェア型のマーケティング支援のブリーチ、黒字予想が赤字に!(2024年2月25日投稿)

■基本情報(2024年8月15日時点)

  • 株価:275円(10年来高値:1,658円)
  • 時価総額:70億円
  • 予想PER:ー(未定)
  • PBR:0.75倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:71.6%
  • 会計基準:日本基準
  • 事業価値:△1億円

■ブリーチの業績は?

 ブリーチの2024年6月の売上高は138億円(前年比△15.7%減)、営業利益は△3.7億円(前年は+21.7億円の黒字)と減収赤字転落となった。ブリーチの売上総利益率は+10.1%(前年は+20.8%)と大幅悪化となった。

 ブリーチの売上総利益は前年の34億円→14億円と△20億円の減少、販管費は前年の12.3億円→17.6億円と+5.3億円の増加となり、営業利益は約25億円の悪化となった。

■ブリーチの事業状況は?

 ブリーチは化粧品、健康食品、美容関係、金融などインターネットマーケティングで販促する会社だ。自社製品を取り扱うのではなく、他社のマーケティング支援という位置づけ。商品的には、いわゆるアフィリエイトと呼ばれる事業領域を扱っている。

 おもに、外見や健康などのコンプレックスに訴えかける商品を扱っている。動画広告なども活用し、TikTok、YouTubeショートなども活用している。コア商材は13商材。ブリーチはネットニュースを配信しているSmartNewsの認定代理店になっている。

■レベニューシェアとは?

 ブリーチの特徴は通常のマーケティング支援会社ではなく、レベニューシェア型の報酬体系を取っている点だ。初期費用は不要で、効果があった分だけ報酬をもらう仕組み。そのため、中堅中小企業へのサポートが可能になる。マーケティングの施策費用はブリーチが負担する。そのため、ブリーチにとっても魅力的な商品である必要がある。

■ブリーチの株価推移は?

 ブリーチの時価総額は約70億円。現預金を96億円もっており、有利子負債を除くと、ネットで約70億円になる。ブリーチの企業価値としては、ほぼ現預金でしか評価されていないと言えるだろう。

 もし、事業で利益がでるようになったら、しっかり株価は上昇していくと思われる。2023年6月期のキャッシュフロー計算書をみると、営業CFは△18.6億円のマイナス、投資CFは△1.9億円のマイナス、財務CFは株式の発行などで+58億円となっている。

 ブリーチは過去6年間は利益を出し続けてきた企業である。いっぽうで、売上高の約6割は株式会社アールという会社を通しており、その会社がどのような会社か不明だ。会社のホームページはあるものの、社長の名前もない。

以 上

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