WEBメディア中心に70のネットサイト運営のイード、コロナ禍の影響はない!

 「RBBTODAY」や「スキャンネットセキュリティ」、「e燃費」など70のWEBサイトを運営しているイード(iid)。イードはWEBメディア中心にデジタルメディアを運営している会社。従業員数は約200名。業績は堅調なものの、それほど注目されることなく来たイード。業績に対して、時価総額は約40億円ほどで放置されている割安企業だ。イードの業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2021年7月21日時点)

  • 株価:830円(10年来高値:2,392円)
  • 時価総額:41億円
  • 予想PER:8.9倍
  • PBR:1.18倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:71.9%
  • 会計基準:日本基準

■イードの業績は?

 イードの2021年6月期の第三四半期の売上高は41.7億円(前年同期比+4.8%増)、営業利益4.5億円(前年同期比+35.5%増)の増収増益となった。イードの売上総利益率は+46.9%(前年同期は+45.0%)、営業利益率は+10.7%(前年同期は+8.3%)。イードの売上高は堅調に増加しており、現状は過去最高を更新しているレベルだ。

 イードの業績を引っ張っているのは、コンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)と呼ばれる70サイトの運営だ。自動車、ファッション、趣味、情報・通信、教育など幅広い分野のサイトを運営している。たとえば、「インサイド」という総合ゲームサイトから、「アニメ!アニメ!」などの総合アニメサイトまで。教育関連やダイエット関連のサイトもある。このCMP事業で全体の約8割の売上をあげている。

 もう一つはCMSとよばれるソリューション事業だ。CMS事業は調査レポートの作成などのリサーチ関連の事業となっている。

■イードの事業の特徴は?

 イードは70サイトを運営しているが、その半分以上の58サイトはM&Aで購入したもの。これまで約10億円でサイトを購入している。残りは自社で開発したもの。イードは運営しているサイトの集客(ページビュー)を高め、マネタイズし、運営コストを最適化することで広告収入を中心に利益を出している。SEOなどのインターネットビジネスのノウハウを持っているため、イードが運用することでより運営サイトがマネタイズできるようになる。

 イードは堅調に事業を行っているものの、爆発的なヒットサイトが生まれていない。そのため、投資家のなかでもイードに注目している人も少なく、日々の株取引の出来高も小さいのが特徴だ。

■イードの株価推移は?

 イードの時価総額は約40億円。年間で3~4億円の営業利益を出しているIT企業としては評価は低い。現在のイードの予想PERは8.9倍のとどまる。イードは株価が下落しても、どこかで反発を繰り返しており市場関係者も割安感があることは感じているだろう。

 イードの営業利益が5億円を超えるようになると、時価総額は100億円くらいまで水準訂正が入るのではないだろうか。ITメディアのようにどこかで大きく水準訂正が入ることを期待したい銘柄だ。

(画像1)イードの株価推移

以 上

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