酵水素シリーズなどの健康食品(ヘルスケア商品)やオンライン診療・服薬指導プラットフォームの「SOKUYAKU」を展開しているジェイフロンティア。2008年6月設立の会社で従業員数は47名。コールセンターの「AIGATE」を買収して228名が加わったため、グループ合計では309名となっている。ジェイフロンティアの事業内容と株価はどうなっているのか?
■基本情報(2022年2月10日時点)
- 株価:2,172円(10年来高値:4,700円)
- 時価総額:102億円
- 予想PER:18.4倍
- PBR:2.26倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:78.9%
- 会計基準:日本基準
■ジェイフロンティアの業績は?
ジェイフロンティアの2022年5月期の第二四半期の売上高は39.1億円、営業利益2.6億円。前年の業績を公表していないため、前年同期比で表示できないものの、成長しているものと思われる。
ジェイフロンティアの売上総利益率は+73.3%、営業利益率は+6.7%。ファブレスメーカーとして工場を持たない事業モデルをとっており、いかに酵水素などのオリジナル商品のブランド価値を広告宣伝などでつけていくかがポイントになる。そのため、ジェイフロンティアは年間売上高105億円に対して、販管費は72.6億円を計画している。かなり多くの金額を広告宣伝費に費やすものと思われる。
■ジェイフロンティアの事業モデルは?
ジェイフロンティアはオンライン診療などのメディカルケアセールス事業が約35%、酵水素などのオリジナル商品の通販が約55%、残り10%がヘルスケアマーケティング事業となっている。
メディカルケアセールス事業は、「SOKUYAKU」という端末を設置したオンライン診療を育成している。ジェイフロンティアの狙いとしては、オンライン服薬指導を浸透させて、処方薬を宅配するというビジネスモデルを創りあげること。一般顧客(患者)からは利用料単価で徴収し、企業などからは月額利用料で徴収することを計画している。2022年5月期は売上高33.8億円、営業利益1.6億円を計画している。
オリジナル商品の通販(D2C事業)は酵水素の生スムージーやサプリメント、加フェリーチェなどを販売している。また、医薬関係では美白クリーム、漢方薬なども販売している。2022年5月期は売上高54.3億円、営業利益9.8億円を計画しており、ジェイフロンティアの稼ぎ頭の事業となっている。
■独特のヘルスケアマーケティング事業
ジェイフロンティアのヘルスケアマーケティングは安藤美姫さんなどタレント、著名人、モデルなどのインフルエンサーのキャスティング事業を行っている。これまでの自社D2Cで培ったブランド構築の経験を事業展開したもの。ヘルスケアマーケティングとしては、競合としてピアラ、ベクトル、セプテーニなどがある。
■ジェイフロンティアの株価推移は?
ジェイフロンティアの時価総額は約100億円。ジェイフロンティアは複合的に事業をしており、現在の時価総額はD2C事業(健康食品のオリジナル商品の販売)の好業績に引っ張られている。心配なのは、この業績がとん挫すると企業価値が大きく変わってくる点だ。
オンライン診療は期待できるものの、エムスリー、メドピア、メドレーなどヘルスケアIT企業の多くが参入している分野であり、本当に市場を切り開けるか心配な点が多い。あたらしい市場を切り開けた場合は、時価総額は大きく伸びているはずだ。また、ヘルスケアIT企業としてラベルが張られると株価は大きく伸びるはずだ。
以 上