「マッハバイト」「転職会議」などの人材関係のビジネスを展開しているリブセンス。転職、アルバイト、マッチングアプリなどをキーワードに事業展開しているテック企業。業績は底から這いあがるように上昇している。無形の価値を売るビジネスモデルのため、流れに乗れば高い収益をあげることができるビジネスモデル。今後の成長と株価の行方はどうなるのか?
業績回復のリブセンス!「マッハバイト」「転職会議」が上向きに!!(2022年8月13日投稿)
「マッハバイト」「転職会議」のリブセンス、赤字幅は大きく縮小!(2022年7月10日投稿)
■基本情報(2024年2月9日時点)
- 株価:240円(10年来高値:804円)
- 時価総額:68億円
- 予想PER:9.6倍
- PBR:1.71倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:80.3%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:5,917人(2022年12月31日時点)
■リブセンスの業績は?
リブセンスの2023年12月期の第三四半期の売上高は42.7億円(前年比+21.6%増)、営業利益3.9億円(前年比+67.9%増)の増収増益。リブセンスの売上総利益率は+83.6%(前年は+84.0%)、営業利益率は+9.1%(前年は+6.6%)と改善傾向だ。
リブセンスの売上総利益は前年の29.5億円→35.8億円と+6.3億円の増加、販管費は前年の27.2億円→31.9億円と+4.7億円の増加となり、差し引きで営業利益は+1.6億円の改善となった。販管費が伸びているものの、売上総利益がしっかり伸びているため、健全な業績成長モデルになっている。
■リブセンスの事業状況は?
リブセンスは旧来モデルからのDX(デジタル)を活用した効率性を追求している企業だ。たとえば、紙の求人が主流だったアルバイト募集業界においてネットでの集客を確立した「マッハバイト」、同社の稼ぎ頭のひとつ。
情報の非対称性を解消することでミスマッチを減らすためのツールである、転職会議(転職企業の口コミサイト)。それをビジネスにのせた転職ドラフトなど転職仲介事業への転換。
現在はマッチングアプリの「knew」や面接最適ツールの「batonn」などを展開している。しかしながら、この新しいサービスの売上高や利益への貢献度は開示されておらず、リブセンスへのインパクト具合は不明だ。
■リブセンスの財務状況は?
リブセンスの2023年9月30日時点の財務諸表をみると、現預金36億円、投資その他3.6億円。負債をみると、有利子負債は20百万円で、ほかに目立った負債はない。純資産は38億円であり財務的には健全だ。
■リブセンスの株価推移は?
リブセンスの時価総額は約68億円。2023年12月期の業績予想は、売上高57億円、営業利益4.4億円。1株あたりの当期純利益(EPS)は24.8円であり、予想PERを15~25倍で考えると、理論株価は375円~625円。現在の株価240円を考えると、割安な印象がある。すでに底値から30%くらい株価は上昇しているものの、来期の業績予想も堅調に推移するのではないだろうか。
リブセンスは2013年に株価が大きく上昇してから下落基調に入り、アベノミクス相場でも大きな反応がなく、約10年間もダラダラと下落トレンドがつづいてきた。そろそろ、株価が大きく成長してもおかしくないと期待したいところ。
以 上