2026年度からの黒字化を目指すセーフィー、今後の事業戦略と株価は?

  クラウドカメラによる課金ビジネスを展開しているセーフィー(safie)。2026年度からの黒字化を目指す、売上高成長率は20~25%を計画している。将来的にクラウドカメラを普及させて、課金収入で安定的に事業成長させる利益モデル。課金カメラ台数は27.5万台を突破。サブスクリプション型の売上高モデルとなり収益は安定している。今後の事業展開と業績はどうなるのか?

「映像から未来をつくる」セーフィー(safie)、リカーリング伸びる!(2024年8月11日投稿)

クラウドモニタリングのシェアトップ、セーフィー(safie)の事業状況は?(2024年2月24日投稿)

■基本情報(2024年11月22日時点)

  • 株価:913円(10年来高値:4,000円)
  • 時価総額:505億円
  • 予想PER:-(赤字)
  • PBR:5.72倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:83.9%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:7,870人(2023年12月31日時点)
  • 事業価値:439億円

■セーフィーの業績は?

 セーフィーの2024年12月期の第三四半期の売上高は105億円(前年比+24.4%増)、営業利益△3.7億円(前年同期は△8.4億円)の増収赤字幅の縮小となった。セーフィーの売上総利益率は+49.9%(前年は+47.9%)と若干改善している。

 セーフィーの売上総利益は前年の40.8億円→52.6億円と+11.8億円の増加、販管費は前年の49.2億円→56.2億円と+7.0億円の増加となり、営業利益は+4.8億円の改善の△3.7億円の赤字となった。

■期待される生産性の改善!

 「映像から未来をつくる」という企業ビジョンをかかげているセーフィー。これまでの販売して終了というビジネスモデルではなく、クラウドカメラとして課金してサービスをつづけるビジネスモデル。労働人口が減少していくことは間違いなく、クラウドカメラによる生産性の向上を活用する企業は少なくないだろう。

 建設・住宅関係では、大成建設、大林組、清水建設など大手が活用。道路ではNEXCO東日本などがカメラを用いた遠隔監視で定期点検を実施している。また、ウェアラブルカメラにて「遠隔巡視」「遠隔点検」の需要が拡大しており、経験不足なフロントワーカーのサポートなど遠隔から実施できる。

 今後起こることは、クラウドカメラの課金額のアップ。ITサービスなどでも価格上昇が進んでおり、クラウドカメラの課金は下がることはないだろう。セーフィーに対する目立った競合も想定できず、マーケットシェアは約54%となっている。

■セーフィーの概要は?

 セーフィーは2014年10月に設立された新しい会社。従業員数は2024年10月時点で469名。課金カメラ台数は27.5万台で、1台当たりの単価は3か月間で約4.0万円なので、1か月あたりは約1.3万円くらい。4年前は1か月あたり1.0万円くらいだったので課金額は+30%くらい上昇している。

 セーフィーの従業員平均年齢は35.0歳、平均勤続期間は2.0年、平均年収は715万円。年齢から考えると、給与水準は低くない。

 おそらく、セーフィーのクラウドカメラは製造コスト自体は非常に安いのではないだろうか。ただ、顧客にとっては価値があるサービスのため、月額課金に満足しているのではないだろうか。イメージとしては、キーエンスと同じような付加価値を提供し、顧客の課題を解決している印象だ。

■セーフィーの株価推移は?

 セーフィーの時価総額は約500億円。将来的には、数千億円になると予想する。すでに、キヤノン、KDDI、NTT東日本、セコムなどと資本業務提携または業務提携を実施している。セーフィーをほしい大手企業は少なくないのではないだろうか。上場時から株価は4分の1くらいまで下落しており、ここからどこまで上昇するか期待される。

以 上

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