電気自動車の時代へ、黒田精工(7726)の活躍の場は?

 東証第2部上場の黒田精工。2016年後半に燃料電池自動車のモーター向けに採用されたモータコアが材料になり、一気に株価は5倍に急騰。時代を先取りし過ぎたのか、いまは急騰前の水準まで株価は戻っている。しかしながら、ガソリン車から電気自動車に時代が変わるなか、黒田精工の株価上昇トレンドは再び訪れるのか?

■基本情報(2020年5月8日時点)

  • 株価:684円
  • 時価総額:38億円
  • 予想PER:22.6倍
  • PBR:0.43倍
  • 予想配当利回り:2.19%

■ガソリン車から電気自動車へ!

 ガソリン車が現在は主流であるものの、今後は電気自動車(EV)に時代は移ってきそうだ。ガソリン車と電気自動車を比べると、エンジンではなく、モーターで動く点が大きな違いだ。黒田精工は自動車用モーターに使われるモーターコアやその金型を生産している。電気自動車が少しずつ浸透してくる中、黒田精工の活躍の場も広がってくるはずだ。

 現在はがエンジンを搭載したガソリン車が主流の自動車。ここからプラグインハイブリッド車やハイブリッド車、電気自動車(日産リーフなど)が混在するなか、環境負荷やエコなどの観点より電気自動車が主流になるとみられている。

 従来のエンジン関連部品や燃料タンクなどの部品メーカーは苦戦する一方、電気自動車で新たに搭載される部品の部品メーカーにとっては業績躍進のチャンスになる。その代表格は車載用モーターで、その部品に使われるのが車載用モーターコアだ。

■時価総額50億円を割った黒田精工!

 黒田精工の現在の株価は時価総額38億円レベル。現在の業績を考えると、妥当な株価水準だ。しかしながら、半導体関連、車載用モーター関連などを事業セグメントにしている黒田精工にとっては、成長性の面から考えると割安な水準ではないか。今後の社会の変化により、黒田精工の製品が必要とされる場面が増えていきそうだ。

 黒田精工の企業ホームページをみると、決算説明資料などのIR面が不足している。製品紹介もカタログレベルで、黒田精工のビジネスを知るきっかけを増やしてほしいところ。

■黒田精工の株価推移は?

 黒田精工の現在の株価は、2016年の急騰前の水準まで調整している。前回は期待が先行して株価急騰したものの、今後は業績面でしっかりと結果をだしていくことが上昇トレンドのカギになりそうだ。

以 上

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする