「みんかぶ」「Kabutan」のミンカブ・ジ・インフォノイド、業績急拡大つづく!

 「みんかぶ」「Kabutan」の2つの株式投資メディアに加えて、ビッグデータを活用したソリューション事業で業績を拡大させているミンカブ・ジ・インフォノイド(以下、ミンカブ)。これまでのメディア事業に加えて、ネット証券を中心にソリューション事業の売上高が大幅増となり業績が急成長している。ミンカブは2019年3月に上場し、株価は安値からすでに7倍近くまで上昇した。今後のミンカブの業績と株価はどうなるのか?

■基本情報(2021年3月5日時点)

  • 株価:3,895円(10年来高値:4,985円)
  • 時価総額:538億円
  • 予想PER:107.5倍
  • PBR:15.2倍
  • 予想配当利回り:0.41%
  • 自己資本比率:58.9%
  • 会計基準:日本基準

■ミンカブの業績は?

 ミンカブの2021年3月期の第三四半期の売上高は27.6億円(前年同期比+59.8%増)、営業利益3.9億円(前年同期比+78.9%増)の増収増益となった。ミンカブの売上高総利益率は+44.4%、営業利益率は+14.2%(前年同期は+12.6%)。ソリューション事業事業の業績の伸びが大きく、ミンカブ全体の業績を押し上げる結果となった。

■ミンカブの事業内容は?

 ミンカブはメディア事業とソリューション事業の2つを柱でおこなっている。メディア事業は「みんかぶ」と「Kabutan」の2つの株式投資関連のメディア事業だ。具体的には「みんなの株式」「みんかぶFX」「みんなの仮想通貨」「みんかぶ投信」などだ。

 もう一つの、ソリューション事業はメディア事業で培ったビッグデータなどのノウハウをネット証券などに金融情報ソリューションを提供している。売上高の比率をみると、メディア3割、ソリューション7割となっている。 前年同期比でみると、ソリューション事業は前年同期比+127.3%増加しており、ミンカブの業績を大きく引っ張る結果となった。2019年末にProp Tech plusを子会社化しており、営業利益で+1億円の増益貢献となった。ちなみに、Prop Tech plusはリート(REIT)関連の事業をおこなっている。

■サブスクリプション型の事業!

 ミンカブが株式市場で評価されているのはサブスクリプション型の事業比率が高まっているからだ。サブスク比率は前年同期より改善し、50%を突破した。

■メディア事業のブランド集約!

 ミンカブは2021年4月25日に「Kabutan」「MINKABU」の2つのメディアに集約する。これまでは「みんなの~」シリーズや「みんかぶ~」シリーズを展開していたものの、これらは「MINKABU」として資産形成情報メディアに集約する予定だ。

■さりげなく値上げするミンカブ!

 ミンカブの月額料金は値上げを予定している。米国株版、日本株版は税込2,480円で統一し、両方使用する場合は3,980円となる。

■ミンカブの株価の行方は?

 ミンカブの時価総額は約540億円。ソリューション事業の伸びを反映して、急成長企業として株価は高く評価されている。冷静にミンカブの業績をみると、売上高40億円、営業利益7億円、営業利益率+17.5%というのが実態。正直、過大評価されている。世界的な金融緩和によりグロース株の適正株価が見えないなか、ミンカブの株価の妥当性はわかりにくい。ここからバブル相場に突入する可能性はあるし、いまがバブルの真っ最中だった、という可能性も十分ありえる。いまはバリュー株に投資するほうが安心感はある。

(画像6)ミンカブの株価推移

以 上

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