炭酸クレンジング、炭酸洗顔料、炭酸美容液など炭酸スキンケアをメインとしたスキンケア商品を展開しているWaqoo(ワク―)。2021年6月29日に上場した化粧品D2Cの企業。2021年9月末時点の従業員数は72名。2021年8月1日からは元NEWSの山下智久さんをモデルに起用し、積極的に広告戦略を仕掛けていく戦略だ。しかしながら、2022年9月の売上高予想は前年比△30%となる大幅減で、株価は上場来安値を更新中。どうなるのかWaqoo?
「肌ナチュール炭酸クレンジング」のWaqoo(ワクー)、定期購入で売上拡大!(2021年9月27日投稿)
■基本情報(2021年11月19日時点)
- 株価:769円(10年来高値:2,510円)
- 時価総額:23億円
- 予想PER:19.2倍
- PBR:2.88倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:42.1%
- 会計基準:日本基準
■Waqooの業績は?
Waqooの2021年9月期の売上高は46.8億円(前年比+4.0%増)、営業利益1.5億円(前年比+39.1%増)の増収増益となった。Waqooの売上総利益率は+80.7%(前年は+83.4%)、営業利益率は+3.2%(前年は+2.4%)と売上総利益率が高いものの、販管費の負担が重く十分利益が出ていない状況だ。
売上総利益率の悪化は売上構成比の変動が大きく影響していると思われる。美白洗顔と美容液の構成比が上がっており、売上総利益率の高い炭酸クレンジングの構成比が低下したことが要因だと思われる。
■衝撃的な売上見通し30%減少!
Waqooの株価は上場来安値を更新中だ。上場してから約半年足らずで、すでに高値から3分の1くらいまで下落している。今回下落の理由は、2022年9月期の売上高見通しが前年比△30%を発表したことが要因だ。成長期待のある東証マザーズ銘柄で前期比△30%減を発表すると、織り込んでいた期待感が一気にはじけた感じだ。理由の説明も「事業環境の変化」としか説明されていない。
営業利益自体はほぼ前年と変わらない1.5億円を計画しているものの、広告宣伝費を抑えることで利益を確保するという消極的な戦略に見える点も期待をしぼませている一因かもしれない。
■サブスクリプションの離脱率が高い!
Waqoo株のセールスポイントはサブスクリプション型の定期購入。今回の発表資料を読むと、2カ月平均で約12%の顧客が定期購入を解約している点だ。通常のサブスクリプション型は定期購入の離脱率が低く、新規顧客を獲得して、売上高を安定的に増加させることができるのが売り。Waqooの定期購入の離脱率がここまで高いと、あまりサブスクリプションを売りにすることができない。
■Waqooの株価推移は?
Waqooの時価総額は約23億円。今期の予想などマイナス点が多いものの、株価的には売られ過ぎ感がある。コスメ・スキンケア用品は粗利率が高く、ヒットする商品がでれば形勢は一気に変わる。時価総額もほぼ底値くらいまで下落した感がある。あとは経営陣が業績見通しを上回る実績を出せば、株価は大きく反転するはずだ。引き続き、注目したい銘柄のひとつ。
以 上