コーチングサービスのビジネスコーチ、売上規模の拡大が課題、中小規模から脱皮できるか?

 1対1型や1対n型のコーチングサービスを提供しているビジネスコーチ。2022年10月20日に東証グロース市場に上場。上場時の初値は株価4,155円(時価総額:46億円)だったものの、現在は3分の1くらいまで株価は下落。年間の売上規模が約13億円と小さく、成長余力があるとみるか、中小企業のまま進むか、ビジネスの成長性の見極めが求められる銘柄。

■基本情報(2023年6月2日時点)

  • 株価:1,500円(10年来高値:4,245円)
  • 時価総額:16億円
  • 予想PER:10.4倍
  • PBR:2.47倍
  • 予想配当利回り:3.33%
  • 自己資本比率:71.1%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:ー(現時点未公表)

■ビジネスコーチの業績は?

 ビジネスコーチの2023年9月期の第二四半期の売上高は6.2億円(前年同期比+11.6%増)、営業利益61百万円(前年同期は+1.3億円)と増収減益。ビジネスコーチの売上総利益率は+65.7%、営業利益率は+9.9%。

 ビジネスコーチの売上総利益は+4.0億円で、販管費は3.4億円のため、営業利益は61百万円となっている。現時点、上場企業としては売上規模が小さいことがネック、このビジネスモデルで売上高を20億円、50億円と成長余力があるか見極めが必要になる銘柄だ。

■ビジネスコーチの事業内容は?

 ビジネスコーチは、企業名のとおり、1対1や1対nでビジネス面のコーチングを実施する研修企業だ。役員向けやビジネスリーダ向けに1対1でサービスを提供したり、管理職向けに30名くらいにコーチング講義を実施している。

 取引先実績としては、日立製作所、住友商事、リコー、富士通、JFE、KDDI、積水ハウス、ファミリーマートなど大手企業の名前が並ぶ。KPIとしてはパートナーコーチ数が売上規模を左右し、現在は143名となっている。通期では166名まで増やす予定だ。なお、自社の社員数が46名(2023年3月末時点)のため、パートナーコーチは外部委託・協力業者などに外注しているケースが多いと思われる。

■ビジネスコーチの業績の行方は?

 2023年9月期の第二四半期の業績をみると、売上高は成長しているものの、営業利益は前年割れとなっている。ビジネスコーチの言い訳としては、人件費増と上場関連費用や本社移転の一時費用計上などによる要因で前年割れとしている。

 ただし、取引先企業あたりの売上高が2021年9月期は3.2百万円/社、2022年9月期は3.2百万円/社となっていたものの、2023年3月末は2.3百万円/社と大きく落ちており、苦戦していることが数値から見える。おそらく、自然体でいくと業績未達になるとみるのが妥当ではないだろうか。

■ビジネスコーチの財務状況は?

 ビジネスコーチの2023年3月末の財務諸表をみると、現預金は6.5億円、その他に目立った資産はない。有利子負債は約80百万円くらいとなっており、財務的には健全だ。上場時に約3億円の資金調達を実施しており、資金繰りは万全だ。

 2023年9月期の第二四半期のキャッシュフロー計算書をみると、営業CFは+75百万円、投資CFは△8.2百万円、財務CFは株式発行などあり+1.9億円。結果、現預金の増減は+2.5億円となっている。

■ビジネスコーチの株価推移は?

 ビジネスコーチの時価総額は約17億円と小さいため、業績にかかわらず、株価はときどき急騰することもあるだろう。本格的な上昇を考えるなら、売上規模の拡大が必要になる。そのためには、いかにパートナーコーチを集めることができるかが成功のポイントになるだろう。

 上場からそれほど時間が経過していない企業は、上場までに無理をしているケースがあるため、本当に実力の企業かどうか見極めが重要だ。

(画像1)ビジネスコーチの株価推移

以 上

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