映像、ゲーム、WEB、医療など制作、紹介、教育のクリーク・アンド・リバー(C&R)、業績好調!

 テレビなど番組制作や映像に特化した求人情報サイト「映像しごと.com」を展開したり、企業やTV番組のYouTubeチャンネルの運営・管理をしたり、医師の紹介事業などを展開しているクリーク・アンド・リバー(以下、C&R社)。コンテンツ、人材紹介、VR、マネージメントなど幅広い分野の事業をおこなっている。連結ベースの従業員数は1,600名を超える。2021年2月期の第一四半期の業績は増収増益で、営業利益率は10%を超える。現在の株価は上場来最高値圏にまで到達。今後の株価の行方は?

■基本情報(2020年7月10日時点)

  • 株価:1,307円
  • 時価総額:301億円
  • 予想PER:17.6倍
  • PBR:3.05倍
  • 予想配当利回り:1.22%
  • 自己資本比率:53.3%
  • 会計基準:日本基準

■業績好調のC&R社、株価は急騰中!

 C&R社の業績は絶好調だ。2021年2月期の第一四半期の売上高は95億円(前年同期比+15.2%)、営業利益10.5億円(前年同期比+33.2%)と増収増益。営業利益は大幅な増加となった。営業利益率は10%を超えており、一般的に株価が上昇しやすい「高成長」「高収益」なビジネスモデルを築いている。2021年2月期の業績予想は売上高は20%を超える見通しだ。しかも、営業利益の進捗率は第一四半期の時点で40%まで到達している。売上高の成長以上に、営業利益が大幅に改善しており、直近の株価は急騰中だ。

■C&R社のセグメント別の業績動向は?

 C&R社のセグメントは大きく5つに分かれている。売上高の大半を稼いでいるのはクリエイティブ分野(日本)で、全体の66%となっている。その次に医療分野の14%。C&R社の利益を稼いでいるのも、クリエイティブ分野(日本)と医療分野だ。医療分野の営業利益率は30%を超えており、C&R社の利益率を押し上げている。

■わかりにくいC&R社の事業内容!

 C&R社はいったいどのような事業をしているのだろうか?クリエイティブ分野(日本)では、テレビ向けに番組を企画・制作をしている。バラエティ、情報、ドキュメンタリーなどのテレビ番組の制作事業だ。もう一つは、企業やTV番組のYouTubeチャンネルの運営受託だ。これまでの映像制作の経験をいかし、YouTubeチャンネルの管理をしている。この分野はこれから成長を見込める領域だ。そのほかにも、ゲームの制作やゲーム開発のための人材育成機関の立上げなどしている。

 医療分野では、医学生や研修医などを対象にした「レジナビフェア」(病院・施設など出展施設による就職紹介)を開催したり、医学生・研修医向けの動画サービス「レジナビ」の運営や、医師の転職・求人・募集情報サイト「MediGate(メディゲート)」を展開している。医学生、医師向けに情報提供や求人情報を展開し、2020年2月期には売上高41億円、営業利益7.4億円の業績となった。

 そのほかにも会計・弁護士向けの転職サービスを子会社のジャスネットコミュニケーションズが展開。また、VR災害体感教育ツールを共同開発したり、法人向けVR会議・イベントシステムを取り扱ったりしている。最近ではリモートで住宅内部を見学できるVRシステムの販売にむけて準備を進めている。C&R社の事業のキーワードとしては、「映像」「VR」「情報」「医学生・研修医」となる。これらの経験を組み合わせて、Webや動画サイト、リアルの展示会(フェア)などを展開して稼ぐビジネスモデルとなっている。

■C&R社の株価推移は?これからの株価の行方は?

 C&R社の株価はこの10年、堅調に上昇をつづけている。時代にマッチし、売上高も10%を超える成長を見せている。現在の時価総額は約300億円、予想PERは17倍ほど。株価は高騰しておらず、相場の地合いに左右されるところはあるものの、まだまだ上昇トレンドは終わらないはずだ。YouTube(ユーチューブ)などの企業の参入もここ数年の話。引き続き、C&R社の事業内容が世の中の流れにマッチしているか注視が必要だ。

以 上

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