好決算で第一四半期から上方修正のコラントッテ、ファンビジネスで高収益!

 2万円以上の肩こり解消の磁気ネックレスColantotteを中心に医療機器事業を展開しているコラントッテ。2024年2月9日に第一四半期の決算を発表し、同時に上方修正を発表。そもそも、年初予想が期待より低く、実力より控えめな業績予想を修正したといったほうが正しい。営業利益率が20%を超えている成長企業で、時価総額が100億円を下回っており過小評価が修正されるか?

磁気ネックレスのコラントッテ、今期は成長性大きく鈍化か!?(2023年11月11日投稿)

四半期売上高回復のコラントッテ、成長路線は継続!株価の行方は?(2023年8月11日投稿)

■基本情報(2024年2月9日時点)

  • 株価:820円(10年来高値:2,005円)
  • 時価総額:74億円
  • 予想PER:11.2倍
  • PBR:2.26倍
  • 予想配当利回り:2.68%
  • 自己資本比率:74.9%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:4,449人(2023年9月30日時点)

■コラントッテの業績は?

 コラントッテの2024年9月期の第一四半期の売上高は17.4億円(前年比+3.4%増)、営業利益5.0億円(前年比△4.5%減)の増収減益。コラントッテの売上総利益率は+66.1%(前年は+64.2%)、営業利益率は+28.5%(前年は+31.0%)と粗利率は改善したものの、営業利益率は悪化。

 コラントッテの売上総利益は前年の10.8億円→11.5億円と+0.7億円の増加、販管費は前年の5.6億円→6.5億円と+0.9億円の増加となり、営業利益は前年の5.2億円→5.0億円と△0.2億円の悪化となった。

 コラントッテの業績を俯瞰してみると、売上総利益率はEC比率が高まり改善したものの、販促費が増えて営業利益は悪化という結果。事業の利益構造はよい方向に改善しているため、良い傾向だ。なお、増収減益は昨年の第一四半期がホールセールス(卸売)の特需のため伸びたため、一過性の要因。この一過性の要因を除くと、増収増益と考えてよいだろう。

■コラントッテの事業状況は?

 コラントッテは決算発表と同時に2024年9月期の第二四半期と通期の業績予想を上方修正した。その内容をみると、ほぼ第一四半期の上振れを調整したという結果だ。よって、今後も成長スピードが変わらなければ、再度の上方修正が起こる可能性は十分ありえるだろう。

 コラントッテの事業は卓球、野球、アイススケートのアスリートと契約して、コラントッテの製品を身に着けてもらい、そのファンに商品を購入してもらうファンビジネスと捉えてよいだろう。旧Twitter(現エックス)をみると、押し活的なビジネスモデルで、熱狂的なファンが購入するサイクルが回っている。もちろん、デザイン性や機能性の利点もあるものの、ファンの支持が大きい。

 今後はこのファンビジネスの商品ラインナップをいかに広げていくかがポイントだ。コラントッテが販売している製品は競技者(アスリート)に関する商品が多い。課題はネックレスに偏った商品ポートフォリオをいかに改善するかだ。

■コラントッテの財務状況は?

 コラントッテの2023年12月末の財務諸表をみると、現預金は13億円(2023年9月末:17.8億円)、商品は13億円(同:13億円)。負債は、有利子負債はゼロ。純資産は34億円まで積み上がっており、財務的には健全だ。自己資本比率は74.9%(2023年9月は66.9%)まで改善している。

■コラントッテの株価推移は?

 コラントッテの時価総額は74億円。株価指標的には予想PERは11.2倍で割安感はある。利益率が20%前後の高収益企業であり、成長性もあるため、株価は過小評価されている印象だ。

 今回の業績修正で、1株あたり利益(EPS)は88.7円まで上昇しており、予想PERを15倍~25倍で考えると、理論株価は1,300円~2,200円くらいがレンジになる。当面はコラントッテ株自身には株価が下がる要因はないだろう。いわゆる、株価のレンジ修正が入ると期待したい。

(画像1)コラントッテの株価推移

以 上

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