CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE(カルテ)」展開のプレイド、グーグル出資の期待ベンチャー企業!

 ウェブサイトやアプリのデジタルマーケティング支援ツール「KARTE(カルテ)」を運営しているプレイド(PLAID)。オンライン上でもリアル店舗のような接客を実現することを理想に、これまでの画一的なウェブサイトの販促支援とは大きく異なる。米国のグーグルも出資しており、2020年12月の上場時から投資家から期待されている企業。プレイドの業績と株価の行く先はどうなるのか?

■基本情報(2021年4月30日時点)

  • 株価:4,455円(10年来高値:5,080円)
  • 時価総額:1,686億円
  • 予想PER:-(当期純利益は赤字予想)
  • PBR:45.4倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:71.0%
  • 会計基準:日本基準

■プレイドの業績は?

 プレイドの2021年9月期の第一四半期の売上高は12.1億円(前年同期比+36.6%増)、営業利益12百万円(前年同期は△5.8億円の赤字)と増収営業黒字転換となった。プレイドの売上総利益率は+71.2%(前年同期は+66.8%)と高い。プレイドの時価総額が高く評価されている背景には、売上総利益率の高さとサブスクリプション型の安定成長への期待だ。

■プレイドのビジネスモデルは?「KARTE(カルテ)」とは?

 プレイドの主力製品はCX(顧客体験)プラットフォームの「KARTE(カルテ)」の運営だ。これまでのウェブサイトやアプリでは、Googleアナリティクスなどの訪問者数などをウォッチするサービスや画一的な動作(ポップアップ表示など)が一般的であった。「KARTE」はどのページで何秒間たったらポップアップを表示するや、接客チャットを起動するなど、訪問ユーザーに適したタイミングで提供できるのが特徴の新しいデジタルマーケティング支援ツール。オンライン上の接客ツールとも言える。

 「KARTE」は月額料金のサブスクリプションモデル。料金はウェブサイトの規模をもとに決定される。現在の契約件数は744件、顧客数は500社、顧客単価は月額平均79.5万円。利用している企業は大手企業が多い。たとえば、みずほ銀行、楽天生命、SBI証券、セブン銀行、イーデザイン損保、三井ダイレクト損保などの金融業界。ビズリーチ、エン・ジャパン、Green、リクナビ、SMSなどの人材業界。イオン、モノタロウ、コメ兵、大丸松坂屋百貨店などの小売業界。オープンハウス、スーモ、三井不動産などの不動産・住宅業界。freee(フリー)、マネーフォワード、YモバイルなどのIT業界。JTB、日本航空、HISなどの旅行・運輸業界。

■プレイドが期待される理由は?

 プレイドの時価総額は約1,600億円。いまの売上高や営業利益からは説明できない株価となっている。なぜプレイドの企業価値は高いのか?まずは「KARTE」のビジネスモデルがサブスクリプション型である点だ。freeeやマネーフォワード、Sansan、ラクスなどと同様のクラウドITサービスのサブスクリプション型であるため、将来の成長がイメージしやすい。加えて、売上総利益率が70%を超えており、売上高が一定規模を超えると爆発的に利益がでる仕組みだからだ。

 もうひとつは、グーグルに認められている点。グーグル自体もプレイドに出資しており、IT業界の巨匠からお墨付きを得ている。デジタルマーケティングの分野はこれから更に発展していくと思われ、プレイドは現時点で一歩も二歩もリードしている位置づけだ。

■プレイドの株価の行方は?

 プレイドの時価総額1,600億円を考えると、株価指標的にはあきらかな割高だ。しかしながら、現在の世界的な金融緩和と財政出動の状況を考えると、ここから株価が倍増する可能性も否定できない。ブレイドは2021年4月30日に貸借銘柄に選定され、ここから個人投資家の空売りが入ってくると思われる。空売りを踏みあげながら、高値を目指していく転換も起こりそうだ。株価チャートを見ると、調整を繰り返しながら右肩あがりに上昇しそうな形になっている。

(画像4)プレイドの株価推移

以 上

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