大手企業との取引が多いアジアクエスト、DX需要を取り込むSIer!

 DX関係のAIシステム、IoT、クラウド導入支援など企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をサポートするアジアクエスト。売上高、利益とも堅調に成長しているアジアクエスト。情報通信、サービス、建設・不動産など大手企業との取引が多く、伊藤忠テクノソリューションズ、電通総研、NTT西日本、鹿島建設、清水建設など大手企業の名前が並ぶ。今後の業績と株価の行方は?

DX支援のSIer(システムインテグレーター)のアジアクエスト、実力はどうか?(2023年8月15日投稿)

■基本情報(2024年7月5日時点)

  • 株価:2,286円(10年来高値:8,030円)
  • 時価総額:34億円
  • 予想PER:12.6倍
  • PBR:2.26倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:64.3%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:848人(2023年12月31日時点)
  • 事業価値:21億円

■アジアクエストの業績は?

 アジアクエストの2024年12月期の第一四半期の売上高は9.0億円(前年比+18.2%増)、営業利益1.3億円(前年比+5.8%増)の増収増益。アジアクエストの売上総利益率は+48.8%(前年は+48.4%)、営業利益率は+14.0%(前年は+15.7%)と2ケタの利益率となっている。

 アジアクエストの売上総利益は前年の3.7億円→4.4億円と+0.7億円の増加、販管費は前年の2.5億円→3.1億円と+0.6億円の増加となり、差し引きで営業利益は+0.1億円の改善となった。

■アジアクエストの事業状況は?

 アジアクエストのエンジニア数は273名とトレンドとしては伸びているものの、2023年12月末の274名からほぼ横ばい。今後の課題は案件数の増加と案件単価の改善が課題だ。エンジニアはITサービス領域では取り合いになっており、いかに魅力的な職場をつくっていくかが大きな課題。スクラム採用活動として、全社横断的な採用専門チームを発足させている。

 アジアクエストはクラウドサーカスのスターティアホールディングと提携している。また、資本関係からNTT西日本との関係も強い。今後もアライアンスの拡大が戦略のひとつ。

■アジアクエストの株価推移は?

 アジアクエストの時価総額は約33億円。公表している今期のEPSは181円のため、予想PERを15~20倍で考えると、理論株価は2,715円~3,620円になる。すでに2024年4月に年初来高値の3,935円をつけており、ほぼ理論株価を達成している。今後は業績相場に入っていくと思われ、期待を上回る業績を出せるかどうかに注目が集まる。

以 上

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