会員数は3.7万人突破のエアークローゼット、売上高の成長はつづく!

  月額課金のサブスクリプション型でレンタル衣料サービスを提供しているエアークローゼット(エアクロ、airCloset)。具体的な数値は開示されていないものの、会員数だけでなく継続会員のロイヤルユーザー数(利用期間6カ月超)の数も伸びていると公表。月次継続率は94%超。しかしながら、2024年6月期の第三四半期単独ではまだ赤字が継続している。今後の業績と株価の行方は?

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■基本情報(2024年7月5日時点)

  • 株価:393円(10年来高値:1,250円)
  • 時価総額:32億円
  • 予想PER:ー(赤字)
  • PBR:6.25倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:18.4%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:2,000人(2023年6月30日時点)
  • 事業価値:32億円

■エアークローゼットの業績は?

 エアークローゼットの2024年6月期の第三四半期の売上高は30億円(前年比+11.6%増)、営業利益△30百万円(前年同期は△1.4億円の赤字)と増収赤字幅縮小となった。エアークローゼットの売上総利益率は+46.9%(前年は+47.4%)とそれほど低くはないものの、少し悪化している。

 エアークローゼットの売上総利益は前年の12.8億円→14.2億円と+1.4億円の増加、販管費は前年の14.3億円→14.5億円と+0.2億円の悪化となり、差し引きで営業利益は+1.2億円の改善となった。

■エアークローゼットの事業状況は?

 エアークローゼットは、パーソナルスタイリングとレンタルを主軸にしたビジネスモデルを展開している。また、リユースなどのサーキュラーエコノミーで注目を集めたものの、収益性がイマイチな点が難点だ。物流面では千葉県流山市に倉庫を借りている。この2年間はレンタル用資産の減損をほとんどしていないので、陳腐化している資産が残っていないか気になるところ。

 アパレルのレンタルだけでなく、最近は「ariCloset Mall」という家電などの話題商品の月額制レンタルも開始している。ただ、中身をみると家電メーカーのMTGの製品であるReFa(リファ)やSIXPADなどの紹介が多い。

■エアークローゼットの概要は?

 エアークローゼットの従業員数は67名で平均年齢は31.2歳、平均年収は493万円。給与は決して低くはないものの、それほど高くもない。役員報酬も47百万円で3名のため、1名あたり平均で1,570万円ほどと高くない。

 エアークローゼットの財務諸表のキャッシュフロー計算書をみると、2020年6月期からフリーキャッシュフローのマイナスが続いている。実質的にキャッシュを稼げず、財務CFで資金調達している構造がつづいている。

■エアークローゼットの株価推移は?

 エアークローゼットの時価総額は約32億円。利益がでておらず評価のしようがない状況だ。2024年3月末にレンタル用資産が5億円まで積み上がっているものの、減損が必要な陳腐化した洋服はないのだろうか。借入金が前年比で増えているのが気になる。

以 上

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