業務用の通販食材販売のミクリード。コロナ禍で業績が苦戦していたものの、ようやく回復傾向になった。居酒屋などミクリードの顧客である飲食店の営業が通常に戻り、都内はじめ観光地は海外からのインバウンド客含めて、多数の旅行者であふれる状況。今後のミクリードの業績と株価の行方は?
業務用食材・食品通販のミクリード、コロナ禍で需要回復つづく!?(2023年2月5日投稿)
アフターコロナ?ミクリードの売上高が回復!黒字化が見えた(2022年7月31日投稿)
■基本情報(2023年5月19日時点)
- 株価:1,212円(10年来高値:1,620円)
- 時価総額:26億円
- 予想PER:16.4倍
- PBR:2.63倍
- 予想配当利回り:1.21%
- 自己資本比率:59.5%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:1,099人(2022年3月31日時点)
■ミクリードの業績は?
ミクリードの2023年3月期の売上高は46.7億円(前年比+54.1%増)、営業利益1.9億円(前年は△59百万円)の増収黒字転換。ミクリードの売上総利益率は+34.0%(前年は+33.6%)、営業利益率は+4.2%(前年は△2.0%)と営業利益は黒字になったものの、営業利益率は1ケタ台とまだまだ低い。目標としては営業利益率10%の達成が見えると、株価の上昇も大きくなるだろう。
ミクリードの売上総利益は前年10.2億円→15.9億円と+5.7億円の増加。販管費は前年10.8億円→13.9億円と+3.1億円の増加となり、差し引きで+2.6億円の増加となった。
■ミクリードの事業状況は?
ミクリードは2Qと4Qはカタログ製作費や販促費の計上が大きく、販管費が膨らむ傾向が大きい。また、2022年4Qは決算賞与を出しており、その影響で販管費が膨らんでいる。その結果、売上高13.0億円(3Q)→12.5億円(4Q)とそれほど売上高は変わっていないものの、営業利益は85百万円(3Q)→38百万円(4Q)と利益が大きく下がっている。この点もふまえて、今期の業績予想と株価の動向を考える必要がある。
■日次売上高(7日移動平均)の推移は?
ミクリードは2019年度を起点(100)とした日次売上高(7日移動平均)を公表している。その推移をみると、2022年から大きく売上高が伸びており、2023年4月以降も過去とくらべて大きく伸びていることがわかる。だいたい、2019年の起点比で+40%くらいで推移しているイメージだ。
起点時の四半期の売上高は10億円と見ており、+40%のため、年間で56億円(14億円×4四半期)と推測することができる。四半期の決算発表で、この日次売上高が右肩あがりで上昇している場合は、さらなる上乗せがあると考えることができる。
■2024年3月期の業績予想は?
ミクリードの2024年3月期の業績予想は、売上高56億円(前年比+20%増)、営業利益2.5億円(前年比+28.8%増)、当期純利益1.6億円(前年比+18.8%増)を計画。1株あたりの当期純利益(EPS)は73.43円。このEPSに予想PER15~20倍をかけると、予想株価として1,101円~1,489円を算出することができる。現在の株価1,200円を考えると、すでに業績予想を反映させたように見える。
しかしながら、当期純利益1.6億円を前年ベースの法人税負担に修正すると1.7億円に増加。また、売上高には成長余地がある。当期純利益が2.0億円まで上昇すると仮定すると、EPSは91.8円まで上昇し、予想PERを15~20倍で1,377円~1,836円の株価予想となる。
■ミクリードの株価推移
ミクリードの時価総額は約25億円。上場来高値の1,620円を超えると、株価2,000円が見えてくる。東京ガスとの業務提携など新しい取り組みも多く、ミクリードの株価上昇はまだまだスタートしたばかりではないだろうか。
以 上